◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆vol.94-2011.08.16
      
  ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準は、今、IFRSで揺れ動いています。一方で税制も改正されており、
上場会社及び上場準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく
変化していきます。これらのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理
担当者の皆さん向けに、出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
ずは無料で検討させていただきます。

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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[最新J-GAAP]誤謬遡及修正=総会やり直しなの?
2.[IFRS]包括利益の表示に関する新会計基準
3.[時事]税理士法改正反対署名
4.[最新J-GAAP]問題5
5.[編集後記]

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1.[最新J-GAAP]誤謬遡及修正=総会やり直しなの?
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過去の誤謬が発見された場合で、会計上の重要性を有しているものは過年度遡
及処理が必要になりますよね。

この場合、総会はどうなるのでしょうか?もう一度やり直さなければならない
のでしょうか?

この点、会社法上の手続においては、

「修正手続」というものは存在せず、「確定手続」があるのみです。

ですから、過年度の計算書類については、例えそれに誤謬があり、会計上重要
な場合でも、「修正」ということはありえず、

・存在して「確定している」か、
・重要な誤りのために外形的には存在していても「法的には不存在」か、

のいずれかになるわけです。

ということは、誤謬を遡及したとしても、

過年度の計算書類は「確定している」と判断する場合
過年度の計算書類は「未確定である」と判断する場合

がありえるということになりますね。

前者の場合、過年度の誤謬の累積的影響を当期の期首残高に反映して計算書類
を作成します。

後者の場合、過年度に遡及して処理することになります。

前者の場合でも前期の計算書類を参考情報として提供することはできます。

つまり、誤謬遡及修正=総会やり直しではない、ということですね。

でも、実際はどうでしょうか?そもそも重要性があるから遡及するわけで、そ
のような状況だが、過年度は確定していますよ、と強弁できる状況はあるので
しょうか?

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2.[IFRS]包括利益の表示に関する新会計基準
===================================
2011年6月16日、IASBは「その他の包括利益項目の表示-IAS第1号の改訂」、
FASBは会計基準更新書第2011-05号「Topic220包括利益:包括利益の表示」を公表
しています。

以下IFRSの取り扱いです。

【表示方法】
1計算書方式、2計算書方式のいずれも認められます。

従来は、1計算書方式と2計算書方式のいずれかによるが、1計算書方式が推奨さ
れていました。

今回の会計基準の検討にあたり、当初は1計算書方式に一本化することが提案さ
れていたのですが、抵抗にあい、両方式が維持されました。

IFRSの公正価値測定の考え方からすれば、1計算書方式が正しいということにな
るのでしょうけれども、純損益を廃止することに対する抵抗が強かったという
ことになるのでしょう。

【財務諸表の名称】
IFRSで使用されている財務諸表の名称は、会計基準を記述するために使用して
いるだけであり、企業はこれらの名称を使用することを強制されません。

1計算書方式では、「包括利益計算書」、「損益及びその他の包括利益計算書」など
の名称が考えられます。

2計算書方式では、純損益を表示する「損益計算書」と、包括利益を表示する「損
益及びその他の包括利益計算書」などの名称が考えられます。

【その他の包括利益の表示方法】
次の2つのグループに分けて表示します。
・将来、損益(純損益)に組み替えられない(リサイクリングをしない)項目
・一定の条件が満たされた場合に、将来、損益(純損益)に組み替えられる(リ
サイクリングをする)項目

リサイクリング、わかりにくいですね。いずれもう少し整理したいと思います。

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3.[時事]税理士法改正反対署名
===================================
これ成立するんでしょうか?

平成23年6月30日に日本税理士会連合会が発表した「税理士法に関する意見
(案)」では、

“税理士になる公認会計士については、税法に属する科目のうち税理士試験に
おいて必須科目である所得税法又は法人税法のいずれか1科目の合格が必要で
ある。”

として、税理士法改正案を提案し、平成23年度中の法律改正を目途に準備を進
めています。

一方で、日本公認会計士協会では、これに反対であるとして会員に対して署名
に協力するよう呼びかけています。

日本公認会計士政治連盟のHPに反対意見の論拠がいろいろ記載されていますね。

http://cpa-seiren.jp/topics/topics351.html

この改正をしたいという意味合いは、

・会計士なんて税務わかってないでしょ。
・会計士が税務やったら税理士の仕事が少なくなる、あるいは過当競争に陥る。

というところですよね。誰がどうみても。

確かに自分を振り返れば、会計監査ばかりやっていて、独立して税務の仕事を
していくことは難しいと感じましたが、やってみればわかるのですが、それは
決して会計士の知識が乏しいからではありません。実務の経験がないからです。
その意味では税理士試験合格者も同じですよね。

過当競争は確かに困りますね。ただ、税理士登録している公認会計士なんて税
理士の5%にも満たなかったはずですよ。

不毛な対立はやめて欲しいものです。

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4.[最新J-GAAP]問題5
===================================

[問5]
建物の賃借している。2011/3では4年後に転居するはずであったが、2013/3月
末で転居することに。2012/3の会計処理は?四半期分、税効果は考慮外としま
す。

入居 2010/4
2010/4時点での除去費用見積額 1,000
敷金 2,000
2012/3時点での除去費用見積額 1,000

[答]
a.費用(敷金の償却) 200 / 敷金 200

b.費用(敷金の償却) 400 / 敷金 400

c.費用(敷金の償却) 800 / 敷金 800

a.→ http://clap.mag2.com/hesouwraga?a
b.→ http://clap.mag2.com/hesouwraga?b
c.→ http://clap.mag2.com/hesouwraga?c

[前回の解答]
前回の解答はbです。修正申告するので一時差異の問題は生じません。

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5.[編集後記]
===================================
また、水上の続きです。
テントで一泊し、次の日はラフティングの予定でしたが、川が増水していたた
め、これは断念。川幅がいつもの三倍ですからね。無理ですね。それでも、せ
っかくなので、川遊びを断行。水はとっても冷たいとのことで、ウェットスー
ツ着用で、子供たちはウェットスーツを二枚重ねで臨みました。小さな滝でし
たが、滝つぼに落ちた水がさらに流れ落ちてくるところがあり、そこで大人も
子供も流れに乗って遊んだのですが、大人も流れ落ちたあと立ちあがるのが大
変で、僕も鼻に水が入ったりしてなんだか頭が痛くなってしまいました。むし
ろ、大人のほうが大変なのかもしれません。お母さんたちもみるみる流され、
僕も何人かお母さんたちのウェットスーツをつかんで引っ張りあげたりしてい
ました。川は怖いですね。うちの子はというと、上の子はもう大はしゃぎでず
っと飛び込んだり滑ったり。下の子は怖がって水には入れず、ボートに乗って
インストラクターのお兄さんにずっと引っ張られていました。いやあ、疲れた、
疲れた。体力のなさを感じました。

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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