◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.157-2012.10.30
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準は、今、IFRSで揺れ動いています。一方で税制も改正されており、
上場会社及び上場準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく
変化していきます。これらのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理
担当者の皆さん向けに、出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
ずは無料で検討させていただきます。

********************************************************************
【上場会社・上場準備会社グループ経営支援】
エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人は「監査人ではない」会計・
税務専門家として、会社側の視点にたった各種支援を行っています。

◎監査人ではない会計・税務専門家に相談したい等
→経営企画・CFO支援
http://www.expertslink.jp/managementsupport/advice/

◎決算・開示・税務業務の一部を専門家に外注したい等
→決算・開示サポート
http://www.expertslink.jp/managementsupport/finalaccounts/

◎担当者の実力の底上げを図りたい等
→社内勉強会・研修会
http://www.expertslink.jp/managementsupport/study/

◎問題の多い子会社を監査して適切な財務諸表を作り上げて欲しい等
→任意監査
http://www.expertslink.jp/managementsupport/audit/

********************************************************************

◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[IFRS]今、リースはどうなっているのか?
2.[時事]転嫁対策調査官
3.[税務]復興特別法人税の無申告
4.[税務]特定役員の退職金
5.[税務]問題68
6.[編集後記]

===================================
1.[IFRS]今、リースはどうなっているのか?
===================================
2012年の7月にIASBとFASBのリース基準改定に関する再審議が終了しており
ます。ただし、整理論点については引き続き検討するものとされています。

これについて会計・監査ジャーナルNo.688に解説記事が出ていますので、軽
くまとめてご紹介したいと思います。借手の会計処理に限定しますけど。

【リースの借手の会計処理概要】
短期リース以外と短期リースに分けられます。この短期リースとは
「リースの開始日現在で、あらゆる更新オプションを含めた最大限の起こり
うる期間が12か月以内であるケース」をいいます。

(短期リース以外のもの)
◎借手がリース期間にわたって原資産の「重要でないとはいえない」部分を取
得・消費「する」場合(≒重要なもの)
→利息・償却アプローチ

◎借手がリース期間にわたって原資産の「重要でないとはいえない」部分を取
得・消費「しない」場合(≒重要でないもの)
→定額リース費用アプローチ

(短期リース)
使用権資産及びリース料支払債務を認識しないことを選択できる。その場合、
借手は、リース料の支払いをリース期間にわたって原則として定額法で認識
する。
→この選択はリースごとではなく、資産の種類ごとに会計方針として選択す
ることとされています。

【会計処理具体例】

前提
 リース期間5年
 年間リース料(毎期末支払)60
 割引率6%
 使用権資産の経済的便益の見積消費パターンを表す規則的な償却方法は、定
額法
 税効果は無視

(利息・償却アプローチ)
 1年度期首
  使用権資産 252.7 / リース料支払債務 252.7
  ※リース料300の5年での割引現在価値
 1年度期末
  利息費用 15.2 / リース料支払債務 15.2
  ※実効金利法による計算252.7×0.06
使用権資産償却額 50.5 / 使用権資産 50.5
  ※定額法 252.7÷5
  リース料支払債務 60 / 現金 60

これは理解できると思います。基本的に日本のファイナンスリースと同じとい
っていいと思います。
面白いのは、以下です。

(定額リース費用アプローチ)
 1年度期首
  使用権資産 252.7 / リース料支払債務 252.7
  ※リース料300の5年での割引現在価値
 1年度期末
  利息費用 15.2 / リース料支払債務 15.2
  ※実効金利法による計算252.7×0.06
  →ここまで利息・償却アプローチと一緒なんですよね。

使用権資産償却額 44.8 / 使用権資産 44.8
  ※60-15.2。つまり、リース料総額をリース期間で割った60から利息費用を
控除した額として使用権資産償却額が認識されます。結局利息費用と使
用権資産償却額を合計した額としては毎期定額ということになりますね。

  リース料支払債務 60 / 現金 60

この利息費用と使用権資産償却額は、損益計算書において区分せず、単一のリー
ス費用として認識するということになります。

【実務上の便法】
(不動産以外のリース)
利息・償却アプローチ
ただし、次のいずれかの場合を除く。
(1)リース期間が原資産の経済的耐用年数に占める部分が重要でない場合
(2)固定リース料の現在価値が原資産の公正価値と比較して重要でない場合

(不動産のリース)
定額リース費用アプローチ
(1) リース期間が原資産の経済的耐用年数の大部分を占める場合
(2)固定リース料の現在価値が原資産の公正価値のほとんどすべてを占める場

ということになっています。それで結局、不動産以外のリースで従来オペレー
ティングリースとしていたものはどうなるのか、ですが、上記の例外にあたる
といえるかどうかが分かれ目ということになるわけです。このため、この「重
要でない」がどれくらいなのかということが重要なわけですが、「リース期間
/経済的耐用年数」が3年/6年の自動車は利息・償却アプローチ、5年/40年の船
舶は、利息・償却アプローチと定額リース費用アプローチの境界線と位置付け
られているそうで、はるかに低い閾値が用いられています。つまり、「ほとん
ど利息・償却アプローチ」といっていい印象です。

===================================
2.[時事]転嫁対策調査官
===================================
消費税の円滑かつ適正な転嫁等に資する総合的な対策を推進するため、内閣に
消費税の円滑かつ適正な転嫁等に関する対策推進本部が設置されています。

その基本的な方針が平成24年10月26日付で公表されています。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/shouhizei/

ア.転嫁拒否等に関する相談及び調査等
 1.転嫁拒否等に関する相談及び調査等
 2.転嫁拒否等に関する調査等の枠組みの整備
 3.転嫁拒否等に関する相談及び調査等の運営の開始時期と終了時期
 4.便乗値上げ等への対応

イ.広報
ウ.公共料金
エ.価格表示に関する事項
オ.税制上・予算上の措置等

転嫁拒否等に関してはかなり充実した体制で指導を行うこととされているよう
です。このような対策が講じられることは企業としても認識しておくべきでし
ょう。

===================================
3.[税務]復興特別法人税の無申告
===================================
復興特別法人税で留意事項です。

復興特別法人税は、法人税額”基準法人税額”の10%ですから、そもそも欠損
法人には課されないわけです。

で、この場合、復興特別法人税の申告書はださなくてもいいわけです。

「じゃ、出さない」

という選択をした場合で、その後修正申告等で課税所得が出てしまって、やっ
ぱり、法人税が発生、復興特別法人税も発生してしまった、という場合、

復興特別法人税の申告書は出していなかったわけですから、期限後提出という
ことになりまして、「無」申告加算税がかかります。無申告加算税は15%です。

一方で、課税標準ゼロでも、出していたら?「過少」申告加算税ということに
なります。過少申告加算税は10%です。

ま、復興特別所得税が発生してくれば、この申告書を漏らすということにはな
らないように思いますが、復興特別所得税は平成25年1月1日からですから、そ
れまでは一応、ゼロでも出しといたほうがいいということになるんでしょうね。

===================================
4.[税務]特定役員の退職金
===================================
これ、記載していなかったかもしれませんので、お伝えしておきます。

平成24年土の税制改正により、平成25年分以後の所得税につき、特定役員退職
手当等については、

(退職手当等の収入金額)マイナス(退職所得控除額)が退職所得とされますので
ご留意ください。

従来は、

(退職手当等の収入金額)マイナス(退職所得控除額)の2分の1が退職所得とさ
れていました。

詳細こちら
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/240816.pdf

特定役員とは、役員等勤続年数が5年以下である人をいいます。

上場会社では最近はあまり役員退職金は、はやらないかもしれませんが。

===================================
5.[税務]問題68
===================================
[問68]
ここ、ちゃんと理解していますか?
法人税申告書別表四と別表五(一)の関係で正しいのは?

[答]
a.期首現在利益積立金合計+別表四留保総計-確定分法人税県市民税の合計額
=差引翌期首現在利益積立金合計
http://clap.mag2.com/hesouwraga?a

b.期首現在利益積立金合計+別表四留保総計-中間、確定分法人税県市民税の
合計額=差引翌期首現在利益積立金合計
http://clap.mag2.com/hesouwraga?b

c.期首現在利益積立金合計+別表四留保総計-別表四社外流出総計-中間、確
定分法人税県市民税の合計額=差引翌期首現在利益積立金合計
http://clap.mag2.com/hesouwraga?c

[前回の解答]
前回の正答はbです。

===================================
6.[編集後記]
===================================
以前はiPhoneと携帯の二個持ちだったので、iPhoneで電話をかけることはなか
ったのです。でも最近、iPhone5にして一つにしましたので、当然、iPhoneで
電話かけています。でも、まだなんか馴染めないです。着信履歴をタップした
だけでかかっちゃったり、イヤホンつけてるのにそのまま話そうとして、あれ、
聞こえない、とかやってみたり、そもそもなんか手になじまないんですよね。
僕から突然ワンギリみたいな電話がかかってるかもしれませんが、その時は、
すみませんが、ご容赦ください。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA)
  ・ディスクロージャー上級実務士  紺 野 良 一
*URL: http://www.expertslink.jp
 →決算・開示サポート、内部統制、会計に強い税理士をお求めならこちら
*E-mail: <info@expertslink.jp>
 →転送はご自由に!バンバン転送しちゃってください。
*解除はこちらから
 → http://www.expertslink.jp/mailmagazine/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


税理士法人エキスパーツリンク > ニュース > accounting journalバックナンバー > 【Weekly accounting journal】vol.157~IFRSのリースは今~