◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.191-2013.07.02
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準は、今、IFRSで揺れ動いています。一方で税制も改正されており、
上場会社及び上場準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく
変化していきます。これらのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理
担当者の皆さん向けに、出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
ずは無料で検討させていただきます。

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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]控除対象外消費税再確認
2.[税務]税理士報酬と消費税経過措置
3.[税務]出向者の退職給与負担
4.[最新J-GAAP]問題103
5.[編集後記]

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1.[税務]控除対象外消費税再確認
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消費税の95%ルールの改正に伴い、控除対象外消費税がでる。このことは理解
されているかと思いますが、控除対象外消費税の法人税務上、会計上の取扱
い、完全に理解されてますでしょうか?

再度、法人税務上の取扱確認してみましょう。

<資産に係るもの>
(1)課税売上割合が80%以上であるもの
(2)一の資産に係るものの金額が20%未満のもの
(3)棚卸資産に係るもの
⇒これらは損金経理を要件として損金の額に算入できる。

(4)(1)(2)(3)以外のもの、及び、(1)(2)(3)のもので損金経理による損金算入
を行わなかったもの
⇒5年以上の期間で損金経理により損金の額に算入できる

<経費に係るもの>
損金の額に算入できる。ただし、交際費等に係るものは、損金不算入の規定の
適用がある。

これらの適用上の留意点を挙げてみたいと思います。

a.控除対象外消費税の算出
なぜかこれあまり書籍等に載っていない気がするのですが、以下のように言っ
ていいと思います。実際には、まず控除対象の仕入税額を算出して、全体から
の差額として算出するはずですが、各科目ごとの金額を算出する場合には以下
の方法によらざるを得ないと思います。

(一括比例配分方式の場合)
課税仕入れ等に係る消費税額×(1-課税売上割合)

(個別対応方式の場合)、
非課税売上げにのみ要する課税仕入れ等に係る消費税額
 +
課税売上げと非課税売上げに共通して要する課税仕入れ等に係る消費税額×
(1-課税売上割合)

b.控除対象外消費税は科目ごとに把握する必要がある。
 上記のように、<資産に係るもの>と<経費に係るもの>とで、取扱が異なりま
すし、更には<経費に係るもの>のうち、交際費に係るものについては損金不算
入の規定の適用があるわけですから、基本的には「科目ごとに把握する必要が
ある」ということになります。
 これをどう算出するのか、ですが、個別対応方式の非課税売上にのみ要する
課税仕入れ等に係る消費税額はすでに科目、金額が特定されているわけですか
ら問題ないと思いますが、一括比例配分方式の場合や、個別対応方式でも共通
仕入れの分については、各科目ごとの課税仕入等に係る消費税額に(1-課税売
上割合)を乗じて初めて算出されることになるはずです。

c.繰延消費税額の計算の仕方
 繰延消費税額等の生じた事業年度
  損金算入限度額=繰延消費税額等×当期の月数/60×1/2
その後の事業年度
  損金算入限度額=繰延消費税額等×当期の月数/60

d.交際費
 交際費に係る控除対象外消費税は損金不算入となります。このため、交際費
に係る消費税額のうち、非課税売上対応部分の消費税額と、共通仕入となる消
費税額×(1-課税売上割合)は法人税上、別表15の交際費の額に含めておく必要
があります。
 ですから、例えば交際費全額を共通対応としているのであれば、別表15の交
際費の額は、交際費の税抜本体価格分と、交際費の消費税額×(1-課税売上割
合)の分の合計額ということになるはずです。
多くのケースは、交際費に係る額は非常に小さくなるものと思われますが、か
といって無視していいわけではないのでご確認ください。

さあ、それでは、会計上はどうでしょうか。

会計上、資産に係る控除対象外消費税は、以下のように取扱うこととされてい
ます。
(1)棚卸資産に係るもの
 a.当該棚卸資産の取得原価に算入する方法
 b.発生事業年度の期間費用とする方法
(2)固定資産等に係るもの
 a.資産に計上する方法
 ・当該棚卸資産の当該固定資産等の取得原価に算入する方法
 ・固定資産等に係るものを一括して長期前払消費税として費用配分する方法
b.発生事業年度の期間費用とする方法

一方、経費に係る控除対象外消費税は期間費用として処理することになるわけ
です。

期間費用として処理する場合、通常販管費の「租税公課」処理で、金額が重要
であれば「消費税」等その内容を示す適当な名称を付した科目で表示するとさ
れています。

ですから、資産に係るもので税務上繰延が必要なものを会計上期間費用として
処理する場合、申告上調整が必要で、税効果会計の対象となってきます。

ご確認ください。

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2.[税務]税理士報酬と消費税経過措置
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私たちの業務の報酬に係る件なので、把握していなければなりません。

税理士報酬と消費税経過措置の関係です。税務通信No3268に記載されていま
す。

消費税の経過措置に、工事の請負に係る契約に類する契約というものがありま
して、事業者が、平成25年9月30日までの間に締結した工事の請負に係る
契約、製造の請負に係る契約及びこれらに類する一定の契約に基づき、施行日
以後に当該契約に係る課税資産の譲渡等を行う場合には、当該課税資産の譲渡
等については、旧税率が適用されます

税理士の業務は主に「相談業務」と「申告書作成業務」に分類されます。「相
談業務」は「委任契約」に、「申告書作成業務」は「請負業務」に該当します。

従って、
「相談業務」だけであれば、当該経過措置の適用はなく、契約締結日に関係な
く平成26年4月1日以後の期間に係る部分から新税率8%が適用されます。

また、「一般的な申告書の作成業務」は、指定日前に申告書作成業務に係る契
約を締結しているのであれば、26年4月1日以後に申告書の引渡しがある場合で
あっても旧税率5%が適用されます。

ただ、「なお、顧問契約で相談業務や申告書作成業務等の報酬の額が区分され
ているケースが一般的ではあるが、これらが区別されていない場合には報酬の
額の全額が経過措置の対象外となるようだ。また、契約当初に報酬の額を決定
せず、指定日以後に報酬の額が決まった場合も経過措置の適用はない」とされ
ています。

通常税理士あるいは税理士法人の報酬は、月額報酬と決算報酬とに分かれると
思います。この月額報酬を「相談業務」部分、決算報酬を「請負業務」部分と
するのであれば、前者は契約云々に係らず平成26年4月以降は8%、後者で契約
が平成25年9月30日までに締結されていれば5%ということになるのでしょう
けれども、契約上の記載は「月額報酬」「顧問報酬」「決算報酬」などの言い
方であり、必ずしも、「相談業務」部分でいくら、「請負業務」部分でいくら
とは言っていないような、感じもします。であれば一切経過措置の適用はない
、のか。考えすぎでしょうか。

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3.[税務]出向者の退職給与負担
===================================
グループ間で出向者がいる場合、退職給付の負担については皆さんどのように
扱われていますでしょうか?いくつか、考えてみました。

(1)出向先法人が出向者の退職給与を負担しない場合
法人税基本通達9-2-50によると、
「出向先法人が出向者に対して出向元法人が支給すべき退職給与の額のうちそ
の出向期間に係る部分の金額の全部又は一部を負担しない場合においても、そ
の負担しないことにつき相当な理由があるときは、これを認める。」

となっています。原則は出向先が負担しなければならないんでしょうけど、負
担しないことに相当な理由があるときは、これが認められます。で、この相当
な理由とは何かですが、

「法人税基本通達逐条解説」に例示されているのは、

「例えば、親会社が、経営危機に瀕している関係会社等に強制的に使用人を出
向させ、その業務の監督等をさせることとしたというような場合」「出向期間
が比較的短期であるため、退職給与まで出向先法人に負担させる必要はない」

といったところです。逆に言えばこれらのような相当な理由がなければやはり
認められないということになるはずです。

(2)出向先法人が支出する退職給与の負担金
法人税基本通達9-2-48によると、
「出向先法人が、出向者に対して出向元法人が支給すべき退職給与の額に充て
るため、あらかじめ定めた負担区分に基づき、当該出向者の出向期間に対応す
る退職給与の額として合理的に計算された金額を定期的に出向元法人に支出し
ている場合には、その支出する金額は、たとえ当該出向者が出向先法人におい
て役員となっているときであっても、その支出をする日の属する事業年度の損
金の額に算入する」
とされています。

これある意味お得ですよね。というのは、出向先では損金に算入されますが、
出向元では、預り金や退職給付引当金に含めて処理されるものと思われ、益金
算入にはならないわけですから、グループ全体でみると該当者の退職金につき、
グループ外に拠出するわけでもないのに、退職を待たずして損金に算入できる
ということですから。

もちろん、「合理的に計算」される必要があります。「法人税基本通達逐条解
説」によると、「その出向者の退職給与の要支給額のうち負担金の計算期間に
対応する部分の金額以下の金額を負担する」など、「毎期の負担額の計算方法
は斉一である必要があり、出向先法人ごとに計算方法を変えるとは一般に合理
的なものと認められない。」
「毎月、毎事業年度等定期的であることを要するものであり、任意の時期に負
担するものはこの取り扱いによる損金算入は認められない」とされています。

検討されてみてください。

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4.[最新J-GAAP]問題103
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[問103]
(ア)、(イ)、(ウ)の組み合わせとして正しいものはどれ?
(ア)とは、1期間の労働の対価として発生したと認められる退職給付をいい、
  割引計算により測定される。
(イ)とは、割引計算により算定された期首時点における退職給付債務について、
  期末までの時の経過により発生する計算上の利息をいう。
(ウ)とは、年金資産の期待運用収益と実際の運用成果との差異、退職給付債務
  の数理計算に用いた見積数値と実績との差異及び見積数値の変更等により
  発生した差異をいう。

[答]

a.(ア)勤務費用 (イ)利息費用 (ウ)過去勤務債務
http://clap.mag2.com/hesouwraga?a

b.(ア)退職給付費用 (イ)利息費用 (ウ)数理計算上の差異
http://clap.mag2.com/hesouwraga?b

c.(ア)勤務費用 (イ)利息費用 (ウ)数理計算上の差異
http://clap.mag2.com/hesouwraga?c

[前回の解答]
前回の正答はbです。

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5.[編集後記]
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むすめに全身に湿疹のようなものが出来て熱が出始めたので、「風疹じゃない
か?」ということで、隔離だ隔離だとかいってあまり近づかないようにしてい
ましたが、病院に行ってみると「風疹ではない」ということでホッとしました。
調べてみると風疹の今年に入ってからの患者数は1万人を超えているそうで、

こちらによると、
http://www3.nhk.or.jp/news/stopfushin/#pagetop

「昭和37年4月2日から昭和54年4月1日生まれの男性は特に注意して
ください。中学生のときに学校で集団接種が行われていましたが、対象は女子
だけでした。」僕これですね。やば。予防接種したほうがいいのかな。
「昭和54年4月2日から昭和62年10月1日生まれの人は男女とも要注
意です。この時期は男女ともに中学生のときに風疹のワクチンを接種すること
になりましたが、学校での集団接種ではなく個別に医療機関に出向いて受ける
ことになったため、この期間は男女ともに接種率が激減したのです。」
「昭和62年10月2日から平成2年4月1日生まれの人は、男女とも要確
認」だそうですよ。確認しましょうね。
むすめは熱も下がり、学校行きました。

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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