◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.233-2014.04.30
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準は、今、IFRSで揺れ動いています。一方で税制も改正されており、
上場会社及び上場準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく
変化していきます。これらのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理
担当者の皆さん向けに、出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
ずは無料で検討させていただきます。

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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[ディスクローズ]役員の女性割合を有報に書こう?
2.[税務]法人税改革の方向性
3.[税務]外形標準強化?
4.[税務&最新J-GAAP]法人税等負担率と税率変更
5.[税務]問題144
6.[編集後記]

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1.[ディスクローズ]役員の女性割合を有報に書こう?
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政府は、「有価証券報告書」に、役員に占める女性の割合の明記を義務づける
方向で検討を進めています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140428/k10014072751000.html

「政府は、2020年までに企業の役員や管理職などに占める女性の割合
を30%程度にすることを目指していますが、このうち役員の女性の割合
は、フランスが28%、アメリカが16%などとなっているのに対し、日本
の上場企業では1%と、大きく差があるのが現状です。」
とのことで、今は伸びていないのが現状のようです。

すでに役員は開示されているわけで、単に女性の人数を役員総数で割ればい
いんでしょうから、特に開示負担が増えるということでもないでしょうね。
導入されることになるんでしょう。

女性の管理職割合を増やそうという試み自体は大賛成というかと思っていま
すが、一方で、貧困、特に女性の貧困の問題が徐々に深刻になってきている
ようですね。生活保護はもちろんですが、再チャレンジというか、現状を打
破したいと思っている女性たちによりしっかりした支援ができないものなの
でしょうか。

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2.[税務] 法人税改革の方向性
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2014年4月17日(木)に開催された自由民主党税制調査会の正副・顧問・幹
事会において、経済財政諮問会議民間議員である佐々木則夫経団連副会長が
「法人税改革の方向性について」を提出したそうです。

http://www.keidanren.or.jp/policy/2014/038_honbun.pdf

(1)国際競争力強化の視点
・競合するアジア近隣諸国並み(25%程度)への法人税率引き下げ
・法人課税におけるネット減税の確保
(2)対日直接投資促進の視点
・企業誘致にプラスとなる税負担の軽減が必須
・欠損金繰越期間を9年間→ 無期限ないし20年程度に延長
(3)経済活性化の視点
・アベノミクスによる税収増
  賃上げ→ 消費増→ 企業業績改善の好循環を維持
成長下では税収増が期待出来る(欧州等の例)

ということのようです。当然経団連は減税を期待しますよね。

ところで、ここで、「税収のパラドクス」=法人税率をさげても税収が増加した
国での背景分析が出ていたのでご紹介します。

・英国:成長要因と制度改正等による課税ベースの拡大が寄与。
・ドイツ:制度改正等による課税ベース拡大が寄与。
・韓国:成長要因が大きく寄与。法人所得比率の上昇も寄与(自営業者所得の
伸びよりも法人企業所得の伸びが高い)。

ということです。韓国のように成長要因が大きく寄与(サムソンでしょうか
?)したということなら、まだいいかもしれませんが、課税ベースの拡大によ
るということはどういうことなんでしょうか?

よおく考えると、

「税率を下げたけど税収が増えた」というのは、低税率に惹かれた海外から
の新規日本進出企業が税金を払ってくれたことによって税収が増加したとい
うならいいのですが、そうでない場合、単に、国内企業間で、税金が減った
額より、税金が増えた額の方が多いということになりますよね。じゃ、結局
増税じゃん。市場全体でみたら。という話なのではないでしょうか?しかも、
課税ベースの拡大が作用する方向がどのような方向に向くのかによっては、
特定の業界の利益が犠牲になって、他の特定の業界が優遇されたということ
なのかもしれません。注意が必要ですよね。今の日本の税率引き下げの話も
基本課税ベースの拡大が前提となっています。

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3.[税務]外形標準強化?
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「政府・与党は24日、地方税である法人事業税のうち、経営状況にかかわら
ず従業員への給与額などに基づき課税する「外形標準課税」拡大の検討に入っ
た。」とのことです。

http://mainichi.jp/select/news/20140425k0000m020110000c.html

ありえない。どうも。ちぐはぐですよね。前の2の記事で書いた通り、政府の
目指すところは「結局増税じゃん」なわけです。この外形標準などは本当に最
たるものです。外形標準は所得をベースに課税されるわけではなく、賃金、給
料、利子、賃借料などから計算する付加価値、資本金などから算定されます。
このため、仮に記事にあるようにすべてを外形標準にした場合、都道府県の税
収は同額でも、実効税率が下がったように見えます。しかしこれでは意味あり
ませんよね。

「政府税調では外形標準の拡大に賛同する意見が出た。」

本当ですかね。これはちょっと気をつけないといけませんね。税率引き下げの
原資が外形標準なんて。これで赤字企業に課税されたら、利益出てるところは
減税して、利益出てないところは増税するということになります。景気に与え
る効果や、格差の問題等から考えても、かなり危険では?

「一方、経済界からは「(外形標準課税は)『賃金(に対する)課税』でもあ
り、企業が雇用を増やせば増やすほど増税になる。安倍政権が取り組む賃上げ
と逆行する」などの反対論も出た」

その通りです。外形標準をたくさんみていると分かりますけど、基本的に外形
標準の課税標準となる付加価値のうち多くは、賃金給料が占めるわけです。で
すから、給料を増やすと事業税が増えるという影響を助長することになります。
これはやめたほうがいいと思います。

ところで、外形標準を拡充するということは今資本金1億円超となっていると
ころを更にさげようというんですかね。外形標準逃れのために資本金を1億円
に減資した皆さん、また減資する必要があるかもしれませんよ。今度は資本金
だけで決まる仕組みも改められるかもしれませんね。注意が必要です。

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4.[税務&最新J-GAAP]法人税等負担率と税率変更
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法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等負担率の差異分析は、税効果算定
する時には必ずやるようにしましょう。注記に必要にだけだということで後回
しにするのではなく、税効果の仕訳を切る際には必ずこの分析を行い、確認す
るようにしましょう。これは監査人も税効果の監査手続として必ず見ているは
ずです。これをやることにより誤りが発見できます。例えば、賞与引当金を税
金計算上加算しているのに、繰延税金資産の計上を忘れれば、税効果会計適用
後の法人税負担率は異常な値が出てくるはずです。

さて、平成26年3月末に税率の改正が公布されましたので、税率を変更する必
要があります。

税率変更と法人税等負担率の差異分析を考えましょう。

東京
外形標準あり
3月決算
の場合、

期首 38.01%と35.64%による繰延税金資産負債が混在
期末 35.64%による繰延税金資産負債のみ

ということになります。このため、法人税等調整額は、

期首(前期末)に35.64%で算出した繰延税金資産負債と、期末に35.64%で算出
した繰延税金資産負債の差額(ア)

期首(前期末)に38.01%で算出した繰延税金資産負債と、期末に35.64%で算出
した繰延税金資産負債の差額(イ)
とが差異として混在していることになります。

平成26年3月期は、分析の際に用いる法定実効税率は38.01%ですから、差異
分析をするときは、

期首(前期末)に38.01%で算出した繰延税金資産負債と、期末に38.01%で算出
した繰延税金資産負債の差額と比較するわけです。このため、上記(ア)、(イ)
のいずれも差異を構成することになります。

ざっくりいうと、期首と期末の一時差異の差をとって、38.01%をかけて、
実際に計算されている法人税等調整額との差額をとると、この分は必ず税率の
差異分析上の差異を構成しているはずです。

ご参考ください。

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5.[税務]問題144
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[問144]
給与の締めは毎月15日締めの25日払いです。Aさんは4月20日に海外子会社
に出向のために出国しましたが、Aさんについても4月15日までの分を4月25
日に支払う必要があります。課税はどうなりますか?

[答]
a.支給時点で、非居住者となっているので20.42%の源泉徴収をしなければな
らない。

b.居住者の期間のものなので従来どおり甲欄での源泉徴収をしなければなら
ない。

c.非居住者なので源泉徴収の必要はない。

[前回の解答]
前回の正答はcです。

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6.[編集後記]
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ここのところ、ずっと目の前の仕事に追われ、セミナーなどの活動にかかわっ
てこれなかったのですが、最近税理士が新たに事務所に加わってくれたことも
あり、体制に充実感が出てきましたので、そろそろ、またセミナーなども始め
たいと考えています。もともと考えていたのは、一連のシリーズとして確立し
て少人数でも構わないから定期的に継続的に行うものです。早期に税金・税効
果、消費税、減損会計、国際税務などをメニューとして立ち上げたいと考えて
います。準備が整いましたら、ご連絡しますので是非皆様ご参加ください。

新住所はこらち
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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士 紺野良一
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