◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.144-2012.07.31
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準は、今、IFRSで揺れ動いています。一方で税制も改正されており、
上場会社及び上場準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく
変化していきます。これらのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理
担当者の皆さん向けに、出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
ずは無料で検討させていただきます。

◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]復興特別法人税と外国税額控除
2.[最新J-GAAP]無形資産会計基準の開発は緊急性がない?
3.[監査]不正対応基準?
4.[最新J-GAAP]問題55
5.[編集後記]

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1.[税務]復興特別法人税と外国税額控除
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皆さんこれはもう理解されていますでしょうか。
http://k.d.combzmail.jp/t/2732/b0e1xyv0yjnc2dsucffJS
の4(3)をご参照ください。

要するに外国法人税は、復興特別法人税からも控除できます。

【控除限度額】
(国税)
「復興特別法人税控除限度額」
=復興特別法人税の額(注)×
その事業年度の国外所得金額/その事業年度の所得金額

です。

(地方税)
地方税は
(控除対象外国法人税の額)>(法人税控除限度額+復興特別法人税控除限度額)
の場合に控除の可能性がでてきます。

その控除限度額は復興特別法人税が含まれない計算式になります。

すなわち、
道府県民税の控除限度額
=当期の法人税の控除限度額×5%(標準税率による場合)

市町村民税の控除限度額
=当期の法人税の控除限度額×12.3%(標準税率による場合)
です。

【控除余裕額】
では、控除余裕額はどうか?
(国税)
従来どおりなんです。すなわち、

法人税控除限度額-控除対象外国法人税額

ということです。ですから、当期の控除対象外国法人税額が、当期の法人税
控除限度額は超えたが、法人税控除限度額と復興特別法人税控除限度額との
合計額を超えない場合は、控除余裕額は生まれないということになります。

(地方税)
当期の控除対象外国法人税額が、当期の法人税控除限度額は超えない場合
⇒当期の地方税の控除限度額に相当する金額

当期の控除対象外国法人税額が、当期の法人税控除限度額は超えたが、法人
税控除限度額と復興特別法人税控除限度額との合計額を超えない場合
⇒当期の地方税の控除限度額に相当する金額

当期の控除対象外国法人税額が、当期の法人税控除限度額と復興特別法人税
控除限度額との合計額を超え、かつ、その超える部分の金額が当期の地方税
の控除限度額に満たない場合
⇒当期の地方税の控除限度額からその超える部分の金額を超える金額を控除
した金額に相当する金額

ということになります。難しいですね。とりあえず、
国税は復興特別法人税を含んで控除限度額が算定できる。
地方税は復興特別法人税を含めないで控除限度額を算定する。
と覚えましょう。

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2.[最新J-GAAP]無形資産会計基準の開発は緊急性がない?
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企業会計基準委員会では、平成24年7月5日、本委員会を開催していまして、
「無形資産」に関する審議が行われています。

無形資産については、平成21年12月にいわゆる「論点整理」が出ていますが、
そのあと、どうなっているのか?

社内開発費とそれ以外にわけて議論がされています。

社内開発費
⇒当面の間、現行の費用処理を継続する(事務局より提案)

社内開発費以外
⇒以下検討中
(1)無形資産に関する包括的な会計基準を開発する
(2)個別の論点のみに対応した会計基準等の新設又は改正とするか
(3)現状維持とする
※現行のソフトウェアの会計処理も維持する方向で検討を進める

ということでございます。無形資産で社内開発費以外というと、耐用年数が
確定できない無形資産、借地権、他社から研究開発の成果を個別に買い入れ
た場合等の取扱い、繰延資産の取扱いなどが個別に検討されているようです。

(3)の意見としては、「社内開発費以外の個別の論点については緊急性のある
問題はないと考えられるため、社内開発費の資産計上が有用な情報となるのか
どうか等の調査を優先すべきである。」等といわれているようです。

まあ、そうかもしれませんが、経済社会の著しい進展に応じて、やはりタイプ
の無形資産はどんどん生まれてくるように思います。これらに共通の「定義」
や「認識要件」は開発すべきではないでしょうか?

ちなみにIFRSでは、コンピュータのソフトウェア、特許、著作権、映画フィル
ム、顧客名簿、モーゲージ・サービス権、漁業免許、輸入割当額(量)、独占販
売権、顧客又は仕入先との関係、顧客の忠実性(?)、市場占有率、市場取引権
などがあげられています。

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3.[監査]不正対応基準?
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このメルマガは、監査を受ける皆様に資する情報を発信したいと考えています
ので、あまり監査関係のNEWSは載せていませんが、これは受ける側も質問対応
など負担が増えるかもしれませんので、載せておきます。

企業会計審議会の監査部会は「不正対応基準」の検討を始めています。

審議会の資料はこちらです。
http://k.d.combzmail.jp/t/2732/b0e1yyv0yjnc2dsucf1yS

監査基準委員会報告書240に「財務諸表監査における不正」という立派な基準
があるのですが、これじゃ足りないということなんでしょうかね。

検討内容は、
(1)会計不正リスクへの対応のあり方
(2)会計不正リスクに対応するための実効性ある監査計画の策定、会計不正
の端緒が発見された場合の監査計画の見直し
(3)会計不正リスクが高い場合や会計不正の端緒が発見された場合の監査手

(4)会計不正に関する監査事務所の体制
(5)監査人間や監査役等との連携
(6)監査事務所間又は監査事務所内監査人間の引継ぎ、監査事務所交替時の
開示
(7)監査報告書の記載内容

ということのようです。これに相当することはある程度既存の基準のなかにあ
るようにも思うのですが。

そもそも「不正」ってなんなんでしょうか?

財務諸表監査における不正(監査基準委員会報告書240)の第10項によると、
「不当又は違法な利益を得るために他者を欺く行為を伴う、経営者、取締役等、
監査役等、従業員又は第三者による意図的な行為をいう。」

ということになっているのですが、従来から、

「監査人は、不正によるか誤謬によるかを問わず、全体としての財務諸表に重
要な虚偽表示がないことについて合理的な保証を得る責任がある(監査基準委
員会報告書200「財務諸表監査における総括的な目的」第5項参照)。」

として各種監査基準が作られているわけですから、基本的には対応しているは
ずですよね。

新しい基準を作る必要があるんでしょうか。監査基準委員会報告書240との位置
づけはどうするんでしょう。

僕が危惧するのは、現場感覚として「また無駄に形式的な監査調書の枚数が増
えるだけなのではないか」ということです。

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4.[最新J-GAAP]問題55
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[問55]
四半期財務諸表について、正しい組み合わせはどれ(銀行、保険など特殊業種
ではない)?

(四半期連結・個別貸借対照表)
 第1四半期・・・開示
 第2四半期・・・開示
 第3四半期・・・開示
(四半期連結・個別累計期間にかかる四半期損益計算書等)
 第1四半期・・・開示
 第2四半期・・・開示
 第3四半期・・・開示
(四半期損益計算書(3か月情報))
 第1四半期・・・─
 第2四半期・・・(ア)
 第3四半期・・・第2四半期と同様
(四半期キャッシュ・フロー計算書)
 第1四半期・・・省略可能
 第2四半期・・・(イ)
 第3四半期・・・(ウ)

[答]
a.(ア)任意(イ)開示(ウ)省略可能
→ http://k.d.combzmail.jp/t/2732/b0e1zyv0yjnc2dsucfaSF

b.(ア)開示(イ)任意(ウ)任意
→ http://k.d.combzmail.jp/t/2732/b0e10yv0yjnc2dsudfft6

c.(ア)任意(イ)開示(ウ)第1四半期と同様
→ http://k.d.combzmail.jp/t/2732/b0e11yv0yjnc2dsudfz57

[前回の解答]
前回の正答はaです。

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5.[編集後記]
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3月決算の皆様は6月の総会まで息もつかずに駆け抜けたと思ったら、もう第1
四半期かよ!という状態の方多いのではないでしょうか?もう少しです。頑張
りましょう!私のほうは6月が終わってかなり落ち着いたのですが、とたんに
お誘いをいただいたり、差しあげたり、で毎回楽しく過ごしているのですが
(みなさん本当にありがとうございます!)、胃腸がちょっと疲れ気味ですかね。
その疲れたところにこの暑さで、ちょっと夏バテぎみです。
でも(ほぼ)毎日、ラジオ体操はやっています。毎回思うんですけど、情けない
ことに筋肉痛になるんですよね。恥ずかしながら。みなさん、なりません?ま
あ、僕の場合、かなり張り切って、やってはいるんですけど。太ももの裏とか
普段使ってないんですねえ。
落ち着いたらまたウォーキング始めたいと思う今日このごろです。

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA)
  ・ディスクロージャー上級実務士  紺 野 良 一
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