◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆vol.81-2011.05.17
      
    ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準はIFRSに近づき(コンバージェンス)、さらにその後IFRSが強制適
用(アドプション)されます。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場
準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。
これらのエッセンスを出来る限り、分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[IFRS]IASBが三つの新基準書を公表
2.[IFRS]HOYAと日本電波工業のIFRS短信
3.[IFRS]JTは準備中
4.[編集後記]

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1.[IFRS]IASBが三つの新基準書を公表
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IASBは、平成23年5月12日、IFRS第10号「連結財務諸表」、IFRS第11号「共同
契約」及びIFRS第12号「他の事業体に対する持分の開示」を公表しました。

http://k.d.combzmail.jp/t/2732/a0oiqrv09icyihzmm0

IFRS第10号では、連結子会社の範囲を決定する「支配」の定義が改訂されてい
ます。

「投資企業が、被投資企業への関与から生じる変動リターンにさらされている、
又は変動リターンに対する権利を有しており、かつ、被投資企業に対する力を
通じてそれらのリターンに影響を及ぼすことができる場合には、被投資企業を
支配していることになる。」とされています。

要件としては、

・被投資企業に対する力を有している。ここでの力(パワー)とは、被投資企業
の関連する活動を左右する現在の能力である。また、ここでの関連する活動と
は、被投資企業のリターンに重要な影響を及ぼす被投資企業の活動である。

・被投資企業の関与から生じる変動リターンにさらされている、又は変動リタ
ーンに対する権利を有している。

・投資企業のリターンの金額に影響を及ぼすべく、被投資企業に対する力を行
使できる。

ということになるようです。

ここでは明確な数値基準はなく、投資企業が被投資企業の議決権のうち、過半
数に満たない部分しか保有していない場合であっても、被投資企業を支配して
いる(事実上の支配(デファクト・コントロール))と判断されることがあります。
実質的に連結の範囲が広くなると思われます。

また、IFRS第11号では、共同契約(Joint Arrangements)に関する会計処理を取
り扱っています。共同契約とは、「複数の当事者が共同支配を有する契約上の
取決め」とされています。

従来の、ジョイント・ベンチャーという言い回しから、ジョイント・アレンジ
メントに変更されています。

そしてこの共同支配とは、「取決めに対する契約上合意された支配の共有をい
い、関連する活動の決定に際して支配を共有するすべての当事者の一致した合
意を必要とする場合にのみ存在する」と定義されており、

・常に書面で交わされるとは限らない。

・いずれの当事者も単独で支配を有していない。

・支配を有するか否かを判断する方法及び関連する活動を識別する方法につい
ては、IFRS第10号で規定されている。

とのことです。

そして、会計処理は以下のようになります。

【従来(IAS31)】
1.被共同支配企業(持分法会計又は比例連結)

2.共同支配の資産(自らの資産、負債、収益及び費用並びに/又はそれらに対
する持分相当額を認識する)

3.共同支配の営業活動(自らの資産、負債、収益及び費用並びに収益に対す
る持分を認識)

【今後(IFRS11)】
1.ジョイント・ベンチャー(持分法会計)

2.共同営業(自らの資産、負債、収益及び費用並びに/又は当事者に共通して
発生したそれらに対する持分相当額を認識)

従来の「被共同支配企業」は、今後は、「ジョイント・ベンチャー」あるいは
「共同営業」になるようです。

また、

従来の「共同支配の資産」、「共同支配の営業活動」は「共同営業」になるよ
うです。

従来、被共同支配企業につき、比例連結で処理しており、今後、ジョイント・
ベンチャーに該当する場合は、持分法に変更する必要があるわけですから、外
形上大きく影響を受けることになりますね。

IFRS第12号は、子会社、共同契約(ジョイント・アレンジメント)、関連会社及
びストラクチャード・エンティティーに対する企業の持分に関する開示規定を、
単一の包括的な開示基準としてまとめたものです。多くの規定は従来からある
ものですが、新規の開示規定も追加されています。

例えば、

以下を決定するにあたり行った重要な判断と仮定(及びその後の変動)の開示が
要求されています。

・他の企業に対して、支配、共同支配又は重要な影響のいずれを有しているか

・共同契約が独立の事業体を用いて組成されている場合には、共同契約の種類
(共同営業又はジョイント・ベンチャー)

これにより、連結すべきか否かの判断の詳細を記載することが要求されるわけ
です。

また、
非支配持分が存在する子会社、共同契約及び関連会社のうち、個別に重要性の
あるものに関して、開示規定を追加しています。非支配持分が存在する子会社
で個別に重要性があるものについて、要約財務情報を開示することが要求され
ます。共同契約及び関連会社の要約財務諸表については要求される開示も拡大
されています。

さらに、従来の特別目的事業体については、ストラクチャード・エンティティ
という新たな用語を導入し、開示内容の要求は、非常に拡大しています。

一方で、IASBとFASBは、投資会社に該当する場合には、自身が支配する持分に
対する投資を連結するのではなく、公正価値測定する公開草案を公表する予定
です。これにより、連結の範囲に例外が生じることになります。ただし、投資
会社の定義を満たさないベンチャー・キャピタル等については、公正価値では
なく、持分法で処理することが求められます。

なかなか難しくなるようです。基本的に、新日本さんのHPを参照させていただ
きました。

http://k.d.combzmail.jp/t/2732/a0oirrv09icyihzmm0

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2.[IFRS]HOYAと日本電波工業のIFRS短信
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HOYAと日本電波工業がIFRSの決算短信を公表しています。

HOYA
http://k.d.combzmail.jp/t/2732/a0oitrv09icyihzmm0

日本電波工業
http://k.d.combzmail.jp/t/2732/a0oiurv09icyihzmm0

HOYAの方は、日本基準との差異を開示しており、参考になります。特にメディ
ア事業を23/3期より非継続事業として開示し、このため、22/3期についても組
替えを行っています。キャッシュ・フローは間接法ですね。

いずれじっくり見てみたいと思います。

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3.[IFRS]JTは準備中
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JTの2011年3月期決算説明会資料にIFRSの影響の見込みが記載されています。

http://k.d.combzmail.jp/t/2732/a0oiwrv09icyihzmm0

以下、抜粋させていただきました。

売上高
・国内たばこ事業における物流事業売上高について代理人取引扱いとなるため、
当該取引を売上高より控除し、手数料相当分を売上高に計上する方式へ変更
(利益影響なし)
・営業利益
・のれんの定期償却を停止する影響が大宗(約800億円程度のプラス)
・退職給付費用に関する変更(100億円程度のプラス)
・減価償却方法を定率法から定額法へ変更(数十億円程度のプラス)
・その他、特別損益項目の販管費等への表示替え(当期純利益への影響なし)

2012年3月年度末決算から適用(海外たばこ事業のみ2011年期首より先行適用)
のようですので、注目ですね。

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4.[編集後記]
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違和感があるニュースだと思いました。
企業会計原則注解15。昔は覚えましたけど、もう記憶から薄れかけていまし
た。こんな規定になっているんです。

「天災等により固定資産又は企業の営業活動に必須の手段たる資産の上に生じ
た損失が、その期の純利益又は当期未処分利益から当期の処分予定額を控除し
た金額をもって負担しえない程度に巨額であって特に法令をもって認められた
場合には、これを経過的に貸借対照表の資産の部に記載して繰延経理すること
ができる。」

今みると、経済的便益の見込まれない資産が計上される結果となるだけのこん
な規定にかなり違和感を感じます。今回の大震災のためにあるような規定です
ね。

なんでこんな話をしているかというと、水産庁水産経営課が4月28日付で
「東北地方太平洋沖地震に対処するための貸借対照表及び会計帳簿に計上する
繰延資産の特例に関する省令案」を公表、事業資産の損失について10年間の
繰延措置を取ることを明らかにした(コメント〆切:5月27日)というニュ
ースをみたからです。

http://k.d.combzmail.jp/t/2732/a0oiyrv09icyihzmm0

現状では、漁協の事業継続が困難と判断、当該損失の繰延経理で「被害の影響
を少しでも分散化」させたい意向だとのことです。

しかし、これは意味がないですよね。会計は実体を表す鏡です。会計をゆがめ
ても実体は変わりません。単純に、損失が資産なんて。ね。

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