◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.153-2012.10.02
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準は、今、IFRSで揺れ動いています。一方で税制も改正されており、
上場会社及び上場準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく
変化していきます。これらのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理
担当者の皆さん向けに、出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
ずは無料で検討させていただきます。

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【上場会社・上場準備会社グループ経営支援】
エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人は「監査人ではない」会計・税
務専門家として、会社側の視点にたった各種支援を行っています。

◎監査人ではない会計・税務専門家に相談したい等
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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[最新J-GAAP]抜き打ち監査!
2.[税務]税務調査手続に関するFAQ
3.[法務]親会社の取締役は子会社の社外監査役になれるか?
4.[最新J-GAAP&税務]四半期決算の留意事項(会計、税務)
5.[税務]税理士の資格取得制度のあり方
6.[税務]問題64
7.[編集後記]

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1.[最新J-GAAP]抜き打ち監査!
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平成24年9月25日に実施された企業会計審議会の監査部会の審議の資料が金融
庁のウェブサイトで公表されています。

http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kigyou/siryou/kansa/20120925.html

不正対応の監査基準が検討されています。以前もお伝えしましたが、すでに監
査基準委員会報告書240「財務諸表監査における不正」という監査基準が存在
しており、新たな「不正対応監査基準」なるものにどれほど意味があるのか、
僕自身よく理解できていません。

監査基準委員会報告書240はこちら
http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/files/2-24-240-2-20111222.pdf

項目をみてみますと、職業的懐疑心の強化、企業及び当該企業が属する産業特
有の不正の理解、典型的な不正リスク要因を踏まえた監査計画の策定、不正リ
スクに関連する質問等、あまり目新しいとは思えない内容が記載されています。
企業側として注意すべき点としては、

「企業が想定しない要素の組み込み」

でしょうか。

前述の監査基準委員会報告書240においても、同じ項目が記載されてはいます
が、監査基準委員会報告書240においては、

「実施する監査手続の種類、時期及び範囲の選択に当たって、例えば以下のよ
うな企業が想定しない要素を組み込むことは重要である。~省略~
・ 往査事業所の選択方法を変更し又は予告なしに往査する。」
という書きかたがされていますが、

当該不正対応監査基準の検討においては、

「監査人は、不正リスクが識別された監査要点に関して、抜き打ちの監査手続
の実施、往査先や監査実施時期の変更等、企業が想定しない要素を監査計画に
組み込むことを検討しなければならない。」
という形で、やや強化されているような印象です。あくまで不正リスクが識別
された監査要点に関してですが。

ある日突然監査人がやってきて、資料をみせてくださいなんていうことが行わ
れる可能性があるということになるのでしょうか。

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2.[税務]税務調査手続に関するFAQ
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「税務調査。大丈夫なはずだ。」と思っていてもイヤなもんですよね。

この税務調査手続に関しては、昨年11月30日に、国税通則法等が改正されて
おりまして、調査手続の透明性と納税者の方の予見可能性を高めるなどの観点
から、税務調査手続について現行の運用上の取扱が法令上明確化されるととも
に、全ての処分(申請に対する拒否処分及び不利益処分)に対する理由附記の実
施及び記帳義務の拡大等が定められ、これらは平成25年1月1日から施行され
ます。

で、この税務調査手続に関しまして、一般の納税者の方や税理士の方を対象と
した質疑応答集(FAQ)が作成されていますので、ご参照ください。

一般納税者向け「税務調査手続に関するFAQ」
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h24/nozeikankyo/pdf/02.pdf

税理士向け「税務調査手続に関するFAQ」
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h24/nozeikankyo/pdf/03.pdf

「税務代理をお願いしている税理士がいるので、調査結果の内容の説明等はそ
の税理士に対して行ってほしいのですが、何か手続は必要でしょうか。」
等の設問があります。

調査受ける前にはさらっとみておくとよいかもしれません。

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3.[法務]親会社の取締役は子会社の社外監査役になれるか?
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監査役会設置会社においては、監査役は3人以上で、そのうち半数以上は、社外
監査役でなければならないとされています(会社法第335条第3項)。
また、大会社(公開会社ではないもの及び委員会設置会社を除く。)は、監査役
会及び会計監査人を置かなければならないとされています
(会社法第328条第1項)。

この社外監査役の要件が厳格化されそうです。
http://www.moj.go.jp/content/000100819.pdf

「社外監査役の要件に、株式会社の親会社等又はその取締役、監査役若しくは
執行役若しくは支配人その他の使用人でないことを追加するものとする」

とのことです。

まあ、社外監査役が必要な子会社はそうないかもしれませんが、上記の方向で
討されていますので、ご留意ください。

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4.[最新J-GAAP&税務]四半期決算の留意事項(会計、税務)
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もう第2四半期ですが、準備のほうは順調でしょうか?

トーマツさんが会計と税務両方の四半期決算留意事項を出しているようです。

四半期決算(第2四半期)の会計処理に関する留意事項
http://www.tohmatsu.com/view/ja_JP/jp/knowledge/ek/bn/228584c02ecd9310VgnVCM2000003356f70aRCRD.htm

平成24年度第2四半期決算における税務上の留意事項
http://www.tohmatsu.com/view/ja_JP/jp/knowledge/ek/bn/da1384c02ecd9310VgnVCM2000003356f70aRCRD.htm

基本的にはもうご紹介ずみと思いますが、次回以降確認しますね。取り急ぎ
お伝えするとすれば、試験研究費の特別控除額につき、税額控除限度額を30%
とする特例は適用期限(平成24年3月31日)をもって廃止されたため、平成24
年4月1日以後開始事業年度における税額控除限度額は原則どおり20%となるこ
とでしょうか。

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5.[税務]税理士の資格取得制度のあり方
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税理士の資格取得制度について、日本税理士会連合会からの研究委託を受け、
公益財団法人日本税務研究センターから、「税理士の資格取得制度のあり方」
という意見書が提出されました。例の会計士との業際問題が記載されているよ
うです。
http://www.tohmatsu.com/view/ja_JP/jp/knowledge/ek/bn/da1384c02ecd9310VgnVCM2000003356f70aRCRD.htm

今回は取り急ぎご紹介まで。
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6.[税務]問題64
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[問64]
後発事象は開示後発事象のみならず修正後発事象にも該当しないかどうか慎重
に検討しなければなりません。以下の事象が決算日後に発生した場合、通常、
開示後発事象にのみ該当し、修正後発事象となる可能性がないものはどれ?

ア.重要な事業の譲受
イ.重要な事業の譲渡
ウ.重要な訴訟事件の解決
エ.重要な新株の発行
オ.重要な設備投資

[答]
a.ア、イ、ウ
http://clap.mag2.com/hesouwraga?a

b.イ、エ、オ
http://clap.mag2.com/hesouwraga?b

c.ア、エ、オ
http://clap.mag2.com/hesouwraga?c
[前回の解答]
前回の正答はbです。

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7.[編集後記]
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ようやく、ホームページが完成し、公開しました!ぜひご参照ください。

エキスパーツリンク
http://www.expertslink.jp/
エキスパーツ税理士法人
http://expertslink-tax.jp/

まだまだ完璧という感じではないかもしれないので、徐々にブラッシュアップ
する部分もあるかもしれませんが、とりあえず公開しました。今回のホームペ
ージでは、エキスパーツリンク=上場会社・準備会社向け、エキスパーツ税理士
法人=中小非上場会社向けと明確に位置づけて、別々のホームページとして作成
しています。従来のホームページは両者まとめて一つだったわけですが、それ
ぞれの業務内容は全く異なるので一つのホームページにまとめあげることは困
難でした。このため今回は分けることにしたわけですが、結果、それぞれシン
プルに業務内容をお伝えすることができるようになったのではないかなと考え
ています。再度ご確認いただければ幸いです。あっ、こんなことやってるの、
みたいな発見があるかもしれませんよ。

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA)
  ・ディスクロージャー上級実務士  紺 野 良 一
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