◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.163-2012.12.11
      
    ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準は、今、IFRSで揺れ動いています。一方で税制も改正されており、
上場会社及び上場準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく
変化していきます。これらのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理
担当者の皆さん向けに、出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
ずは無料で検討させていただきます。

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税務専門家として、会社側の視点にたった各種支援を行っています。

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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]平成25年以降の納付書はこちら
2.[IFRS]IASB「有形固定資産・無形資産」改正案公表
3.[監査]抜き打ち監査です!
4.[IFRS]IFRS第9号の分類及び測定に関する限定的な改訂
5.[最新J-GAAP]税効果会計に関するQ&Aの改正
6.[税務]問題74
7.[編集後記]

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1.[税務]平成25年以降の納付書はこちら
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国税庁は平成24年10月31日に平成25年以降の源泉所得税及び復興特別所得税
納付書記載要領を公表しています。

http://www.zeiken.co.jp/cst/newsDetail.php?tgtType=4&tgtYear=2012&newsid=2448

一番使用頻度が多いと思われるのは「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計
算書」ですが、右側の「納期等の区分」の欄に「復興特別所得税」の記載が増
えたくらいで、特に源泉所得税と復興特別所得税を区分して書く必要があると
かいうことはないようです。ご確認ください。

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2.[IFRS]IASB「有形固定資産・無形資産」改正案公表
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IASBは2012年12月4日、IAS16有形固定資産とIAS38無形資産の改正案を公表
しています。

http://www.ifrs.org/Alerts/ProjectUpdate/Pages/IASB-publishes-proposals-for-IAS-16-and-IAS-38.aspx?utm_source=submitmail&utm_medium=
IAS16、38のいずれも減価償却は、当該資産に係る将来の経済的便益の消費
パターンを反映するものであることが期待されるとしています。収益ベース
の方法は認められないとされています。あくまでも「消費」パターンに合わ
せて償却するということですのでご注意ください。

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3.[監査]抜き打ち監査です!
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もう皆さんもご存じと思いますが、日経など、抜き打ち監査の記事がでました。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGC07019_X01C12A2MM8000/

この不正対応監査基準の正確な文面はまだ不明ですが、企業会計審議会監査部
会の資料のなかでは、

『(2)会計不正リスクに対応するための実効性ある監査計画の策定、会計不
正の端緒が発見された場合の監査計画の見直し』
のなかに、

『(検討事項)
・ 企業が想定しない要素の組み込み(抜き打ちの監査手続の実施、往査
先や監査実施時期の変更 等)』

という項目がみられます。

多くの問題がない会社ではこのような手続には至らないのかなとは思いますが、
今の監査人はここまで検討しなければならず、大変だなと思います。

抜き打ちの監査手続が有効な場面は在庫など実在性の確認の局面かなと思いま
すが、僕の勝手な感覚では、不用意に行い、不正が発見できなかった場合など
を想定すると、実施に踏み切れるケースは限定的なのではないかなと思います。

このような手続に至らず平穏に終わるのが一番ですよね。

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4.[IFRS]IFRS第9号の分類及び測定に関する限定的な改訂
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前回速報的にお伝えしたIFRS第9号の分類及び測定に関する改訂の件ですが、
新日本さんがまとめてくださっていますので、こちらご参照ください。

http://www.shinnihon.or.jp/services/ifrs/ifrs-commentary/ifrs-others/pdf/ifrs-9-phase1.pdf

変更されている点はいくつかあるのですが、とりあえず私の勝手な判断では、
以下は押さえておいたほうがよいと思います。

『負債性金融商品についてFVOCIカテゴリーを導入する』

ということです。

※負債性金融商品;ローンや負債証券
※FVOCI;包括利益を通じて公正価値で測定すること

詳細は上記をご参照いただきたいのですが、

「契約上のキャッシュ・フローの特徴テスト」を満たし、
「ビジネスモデル」テストにおいて、
契約上のキャッシュ・フローの回収と金融資産の売却という両方の目的で
保有する場合で、条件付きの公正価値オプションを選択しない場合に、
FVOCIということになります。

※契約上のキャッシュ・フローの特徴テスト;
金融資産の契約条件は、特定の日に、元本及び元本残高に対する金利のみを
表すキャッシュ・フローを生み出すか

※ビジネスモデルテスト;
契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的とするビジネスモデルに
従って資産は保有されているか

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5.[最新J-GAAP]税効果会計に関するQ&Aの改正
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日本公認会計士協会から税効果会計に関するQ&Aの改正に関する案が出ていま
す。

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/post_1653.html

これは、企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」に対応するため、
に行われたもので、主な改正内容は、以下のとおりです。

<主な改正内容>
(1) 連結財務諸表における会社分類は、個別財務諸表における会社分類と変
わらない。
(2) 連結貸借対照表への未認識項目の負債認識において生じる将来一時減算
差異についても、将来解消年度が長期にわたる将来減算一時差異に当て
はまる。
(3) 会社分類が変更となり、連結財務諸表上、退職給付に係る負債に係る繰
延税金資産の回収可能性を見直す際には、連結損益計算書又は連結包括
利益計算書で調整する。

連結上の対応も確認しておきましょうね。

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6.[税務]問題74
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[問74]
法人税において税額控除の対象になる試験研究費の範囲に含まれるもの(A)と、
会計上の研究開発費の範囲に含まれるもの(B)はどのような関係にあるといえ
ますか?

ア.A=B
イ.AB

[答]
a.ア
http://clap.mag2.com/hesouwraga?a

b.イ
http://clap.mag2.com/hesouwraga?b

c.ウ
http://clap.mag2.com/hesouwraga?c

[前回の解答]
前回の正答はbです。

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7.[編集後記]
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IDとパスワード。
皆さんどうされてますか?多すぎてイラつきません?
現代人は膨大なID、パスワードに振り回されているような気がします。私はす
ぐわからなくなってしまいますので、ある一か所にすべてを集めて管理してい
ます。工夫はしているつもりです。例えば、なるべく同じものにしておく。と
言っても対象によっては文字数や使用文字の制限があって同じにしえなかった
りしますし。メールアドレスにしておいても、こちらのメールアドレスが変わ
ってたりして、なかなか統一できるものではありません。金融機関なんかは一
定期間たつと変更しなければなりませんしね。ものによっては、当該機関にな
んらかのIDを持っていることすら忘れたりしてしまいます。今は一か所で管理
しているのでなくなりつつあるのですが、これらがわからないときは、本当に
時間の無駄だなあとイライラしたりして、つくづく管理不足であったことを後
悔したりしています。もちろんセキュリティは大事ですけど、全部生体認証に
なるとか、もっと簡単にしてほしいものです。
すみません。ただの愚痴でした。

info@expertslink.jp

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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