◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.266-2014.12.25
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準は、今、IFRSで揺れ動いています。一方で税制も改正されており、
上場会社及び上場準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく
変化していきます。これらのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理
担当者の皆さん向けに、出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
ずは無料で検討させていただきます。

◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]税制改正大綱は30日目途
2.[税務]受取配当の課税強化
3.[最新J-GAAP]在外子会社の会計処理に関する公開草案
4.[最新J-GAAP]自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準(案)
5.[最新J-GAAP]退職給付に関する会計基準の適用指針(案)
6.[IFRS]問題177
7.[編集後記]

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1.[税務]税制改正大綱は30日目途
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週刊税務通信 No.3341よりお伝えします。

自民党税制調査会は16日以降連日にわたり、非公式幹部会合等を開いて平成
27年度税制改正大綱の取りまとめに向けた議論を続けています。

当初、平成27年度税制改正大綱のとりまとめは1月上旬に設定されていまし
たが、平成27年度予算案を本年度内に成立させるためには、1月中旬に予算
案を閣議決定する必要があることから、安倍首相が年内に前倒しを指示したよ
うです。

これを受けて自民党税調は平成27年度税制改正大綱を今月30日にまとめるこ
とを確認しています。

概要としては、何度かお伝えしている通りではありますが、

・法人実効税率を引き下げる。引き下げ幅は2%台。
・財源として課税ベースが拡大される。
・課税ベースの拡大策としては、欠損金の繰越控除の縮小、受取配当金の益金
不算入、中小企業を除いた外形標準課税の拡大、租税特別措置の見直し

といったところです。

また、平成29年4月の増税時に消費税の軽減税率を導入することについて自民
党と公明党が合意しています。

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2.[税務]受取配当の課税強化
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受取配当は、法人が稼得した所得に対して課税された後の課税後の所得から分
配するものですから、法人はあくまで個人株主の集合体であるという考え方か
らすると、二重課税が生じることになります。このため、法人が受け取った場
合は一定の金額につき益金に算入しないことができます。

これが、今回の法人実効税率の下げに伴い、縮小されることになります。

現在は、
持株比率25%未満であれば50%が課税
持株比率25%以上であれば非課税

今後は、
持株比率0~5%未満は80%が課税
持株比率5~33.3%未満は50%が課税
持株比率33.3%以上は非課税

ということになります。

というわけですね。受配の調整つてかなり面倒ですからね。より複雑になると
思うと憂鬱です。

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3.[最新J-GAAP]在外子会社の会計処理に関する公開草案
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日本の会計基準もコンバージェンスによりIFRSやUS-GAAPに随分と近づいて
きたことはこのメルマガでもご紹介していますが、まだいくつか差異が残って
います。

このため、在外子会社がIFRSやUS-GAAPを採用している場合は、特定の6項目
については、当面の取扱として、これらの処理を修正しないことができます。

のれんの償却
退職給付会計における数理計算上の差異の費用処理
研究開発費の支出時費用処理
投資不動産の時価評価及び固定資産の再評価
会計方針の変更に伴う財務諸表の遡及修正
少数株主の会計処理

このうち、のれんの償却と少数株主損益の取扱について変更する公開草案が公
表されました。
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/documents/exposure_draft/zaigai2014/

具体的には、
(1)のれんの償却
「米国においては平成 26 年1 月に、FASB Accounting Standards
Codification(FASBによる会計基準のコード化体系)のTopic 350「無形
資産-のれん及びその他」(以下「FASB-ASC Topic 350」という。)が改正さ
れ、非公開会社はのれんを償却する会計処理を選択できるようになったことを
受け、当面の取扱いにおける「(1)のれんの償却」に関する取扱いの改正を行
っている。具体的には、在外子会社において、のれんを償却していない場合に
は、連結決算手続上、その計上後20 年以内の効果の及ぶ期間にわたって、定額
法その他の合理的な方法により規則的に償却し、当該金額を当期の費用とする
よう修正することとしている。」

すみません。私としたことが、米国で非公開会社はのれんを償却しないことを選
択できるようになっていたことをお伝えしていませんでした。

要は、従来は、在外子会社がIFRSやUS-GAAPに基づきのれんを非償却としてい
る場合でも、連結するときに償却するよう調整しなければならないですよという
ことです。

(2)少数株主損益の取扱
「平成 25 年9 月に改正された連結会計基準において、従来の「少数株主損
益調整前当期純利益」を「当期純利益」として表示し、「親会社株主に帰属す
る当期純利益」を区分して内訳表示又は付記することとされ、「少数株主損益
の会計処理」に関する取扱いについての国際的な会計基準との差異がなくなっ
たこと等に伴う所要の改正を行っている。」

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4.[最新J-GAAP]自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準(案)
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ASBJは、平成26年12月24日、「自己株式及び準備金の額の減少等に関する
会計基準(案)」を公表しています。

https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/documents/exposure_draft/kansoka2014/

これは、平成26年3月26日付で財務諸表等規則が改正されたことを受け、こ
れまで公表されていた会計基準の見直しを行ったものです。

具体的には

取締役会等の決議後消却手続を完了していない自己株式に関する注記の取扱い

無償取得した自己株式に関する注記の取扱い

従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する1 株当たり情報
に関する注記及び自己株式に関する注記の取扱い

といったところです。

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5.[最新J-GAAP]退職給付に関する会計基準の適用指針(案)
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退職給付に関する会計基準の適用指針(案)が公表されています。
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/documents/exposure_draft/taikyu2014/

注記事項である「直近の積立状況等」のうち、「年金財政計算上の給付債務の
額」について、本公開草案では、従来と実質的に同じ内容の注記を求めること
とし、名称を「年金財政計算上の数理債務の額と最低責任準備金の額との合計
額」と変更して、注記すべき金額を明らかにすることとしています。

この「年金財政計算上の数理債務の額と最低責任準備金の額との合計額」につ
いて、

厚生年金基金の場合は両者の合計額となり、
確定給付企業年金の場合は代行部分の給付がないため、年金財政計算上の数理
債務の額のみとなります。

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6.[IFRS]問題177
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[問177]
以下の記述のうち、誤りはどれ?

a.IFRSではグループ内未実現利益の消去に関する繰延税金資産は、例外と
して回収可能性の検討は不要であり、売却元で発生した税金額を繰延税金資
産として計上する。
http://clap.mag2.com/hesouwraga?a

b.IFRSではグループ内未実現利益の消去に関する繰延税金資産についても、
将来の回収可能性の検討が必要である。
http://clap.mag2.com/hesouwraga?b

c.IFRSでは廃止に伴う損益及び廃止事業の継続的活動からの損益に係る税金費
用の額の開示が必要である。
http://clap.mag2.com/hesouwraga?c

[答]
[前回の解答]
前回の正答はc。

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7.[編集後記]
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The interviewですか。あれ、やりすぎじゃないですかね。いくらなんでも、
暗殺の映画なんて、ありえないと思います。サイバー攻撃事態は非難されるべ
きなんでしょうけれども、北朝鮮の人々が怒るのも、無理もないと思います。
このような事態を受けてソニーが一転、公開を決めた、なんていうのも、やや
鼻白む感じがしますね。当初、ソニー幹部らはこの映画をつまらないと評価し
ていたようですが、このような注目を集める事態を受けて逆に興業的に成功す
ると思ったんじゃないでしょうか。あるいは政権の圧力でしょうか。表現の自
由の範囲という理解なのかもしれませんが、いくら敵対している相手とはいえ、
変にちゃかすことを許すことは、人種差別を容認することと紙一重ではないで
しょうか。決してサイバー攻撃を正当化しているわけではありませんが。私た
ちの大切なものをどこかの国がちゃかす映画をつくるということだってありえ
ますよね。やはり、許せないという気持ちになるはずです。

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
*URL: http://www.expertslink.jp
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