◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.278-2015.03.20
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンクの紺野です。日本の会計基準は、今、IFRS
で揺れ動いています。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場準備会
社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。これ
らのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理担当者の皆さん向けに、
出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンクでもまずは無料で検討させていた
だきます。
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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]国際税務入門6
2.[税務]欠損金繰越控除の制限は新設法人は緩和されるようです。
3.[税務]自主監査等のための確認表
4.[最新J-GAAP]収益認識基準の検討再開
5.[編集後記]

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1.[税務]国際税務入門6
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 国際税務担当飯田の記事です。

使用料は、著作権等の無形資産の使用の対価として生ずるものです。著作権の
ほか、ブランドやロゴ、工業所有権なども使用料の対象になります。
 OECDモデル租税条約では、使用料の所得の源泉地の判定につき、債務者主義
を採っています。
一方、我が国の国内法では、工業所有権、著作権等の資産が提供された場合の
使用料等のうち、国内で行う業務に供されている(使用された)部分を国内源
泉所得とする使用地主義の考え方が用いられているのに対し、我が国が締結し
た租税条約の多くは、以下のように債務者主義を使用している条約が多いです。

(1) 債務者主義を採っているもの
イタリア、カナダ、韓国、タイ、中国、ドイツ、香港など

(2) 使用地主義を採っているもの
フィジー

(3) 特に規定を置いていないもの(国内法により使用地主義)
アイルランド、オーストラリア、スリランカ、ニュージーランド

(4) 特に規定を置いていないが、条約の特典条項により免税とされているもの
アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、スイス

 ここでいう債務者とは、債務を負っている締結国の居住者を指すことから、
例えば、日本の国外にある駐在員事務所が工業所有権等を使用しているような
場合でも、債務者は、その法人(居住者)となり、我が国で課税されることと
なります。

また、租税条約で使用料の源泉地を規定していない国や租税条約を締結して
いない国(台湾など)の居住者への支払については、国内法が適用されること
から、使用地主義により課税されることとなります。

なお、東欧諸国(ルーマニア、チェコ、スロヴァキア、ハンガリー、旧ソ連
等)との間の条約では、使用料を文化的使用料と工業的使用料とに区分し、文
化的使用料については源泉地国での免税を規定しています。文化的使用料とは、
文学上、美術上又は学術上の著作物(映画等のフィルムを含む)の著作権の使
用又は使用の権利の対価としての支払金をいうものとされています。

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2.[税務]欠損金繰越控除の制限は新設法人は緩和されるようです。
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欠損金の繰越控除の制限と、この制限の新設法人における緩和につき、税務通
信No.3352からまとめてみたいと思います。

欠損金の繰越控除は、

平成27年4月1日以後開始事業年度から
 各事業年度の控除限度額が繰越控除前の所得金額の65%に
平成29年4月1日以後開始事業年度から
 各事業年度の控除限度額が繰越控除前の所得金額の50%に
引き下げられる一方で、
平成29年4月1日以後開始事業年度において生じた欠損金については
 現行9年の繰越期間が10年に延長されます。

これには、新設法人の特例があるようです。

法人の設立から7年間は、大法人でも控除限度額の制限がされず、繰越控除前
の所得金額の全額を控除できる特例が創設されます。

「内国法人の設立の日として政令で定める日から同日以後7年を経過する日まで
の期間内の日の属する事業根度である場合における当該内国法人」を対象に、
各事業年度の繰越控除前の所得金額を控除限度額とするものです。

上場した場合は、だめみたいですけど。

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3.[税務]自主監査等のための確認表
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国税庁は、調査課所管法人(原則として資本金等が1億円以上の会社に対して、
国税庁及び国税局の調査課の管轄になる法人のことをいいます。1億円以上で
も税務署の管轄になる法人もあります。)が申告書を提出される前に、申告書
の自主点検や税務上の観点からの自主監査を行う際の確認表を作成しています。

なぜか日本橋法人会さんなのですが、
http://nihonbashi-hojinkai.or.jp/sample/t-news/kakuninhyou_01.pdf

これにより、一般部門所掌法人(特官所掌法人以外)を対象に「申告書の自主
点検と税務上の自主監査」を促進していくということのようです。
http://nihonbashi-hojinkai.or.jp/sample/t-news/kakuninhyou_02.pdf

「申告書確認表(仮称)」というものと「大規模法人における税務上の要注意項
目確認表(仮称)」というものがあるようです。

「申告書確認表(仮称)」は、
 (用途)
申告書提出前の最終チェック用
 (構成)
  別表ごとに誤り易い項目について
 ・国際関係(外税控除、外国子会社配当益金不算入、外国子会社合算税制)
 ・受取配当益金不算入関係
 ・特別控除、圧縮記帳関係
 ・役員給与、同族判定関係
 ・消費税関係
 ・その他
という感じのようです。

「大規模法人における税務上の要注意項目確認表(仮称)」は、
 (用途)
申告書作成前の税務・決算処理の確認用
 (構成)
 貸借対照表・損益計算書の主要勘定科目ごとに誤り易い項目について
 ・損益計算書関係(売上げ、売上原価、売上割戻し、仕入割戻し、使途秘
  匿金、移転価格等)
 ・貸借対照表関係(棚卸資産、繰延資産、固定資産、前払費用等)
 ・消費税関係

少なくとも税理士はこれを気にしないといけないんじゃないですかね。

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4.[最新J-GAAP]収益認識基準の検討再開
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ちょっと前になってしまいましたが、企業会計基準委員会(ASBJ)は、「収益認
識基準」の開発に着手すべきか審議を行っています。

(ASBJの提案)
「IFRS15号を踏まえた収益認識基準の開発を進めることで、日本の基準が高
品質で国際的に整合性のあるものとして、投資家の意思決定に、より有用な財
務情報を提供するとともに体系の整備ができることから重要なものと捉えてい
る。検討に着手してはどうか。」

(委員の意見)
・事務局提案に基本賛成。IFRS15号で所外国での基準統一がみられるのであれ
 ば、日本としても国際ルールからのかい離を避けるべき。わが国基準の品質
 を維持するためにも、重要な部分が欠けていると問題がある。
・IFRS15号が公表されたものの、特定業種へのガイドライン等の成果物はな
 い。今後の影響や対策を考慮するのであれば、それらを待ってから始める方
 法もある。コンバージェンスとなると実務面での影響が大きい。
・実務への適用にあたっては様々な論点が出てくる。海外でも検討中なのでそ
 れらも注視する必要がある。
・IFRS導入企業としては早々に始めてほしい。日本の子会社を連結するさい、
 各社が異なる処理をしている可能性もある。それらを揃えるのに絶好のタイ
 ミングとなる。

基本的には、IFRSやUSGAAPと大差ないものになるものと思われます。

一方でIASBとFASBは収益認識基準をさらに変更しようとしているようです。
http://www.journalofaccountancy.com/news/2015/mar/revenue-recognition-changes-201511980.html

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5.[編集後記]
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今回も遅くなり申し訳ございません。あまり無理せずにやるようにしたいと思
っていますのでなにとぞご容赦願います。
ようやく、公認会計士紺野良一事務所としてのHP「会社法監査.com」を公開い
たしました。

トップページ
http://kaishaho-kansa.com/

個人の公認会計士でも、会計監査のお役に立てることは多いものと思っていま
す。監査法人さんよりもリーズナブルに、変わらない品質で、固定メンバーで
監査を行うことで社会のお役に立ちたいと考えております。是非一度ご検討く
ださい。コラムもまださびしい状況ですが、徐々に充実させていきたいと考え
ております。

個人会計士による会社法監査
http://kaishaho-kansa.com/audit/personal/

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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