◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.311-2015.11.09
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンクの紺野です。日本の会計基準は、今、IFRS
で揺れ動いています。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場準備会
社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。これ
らのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理担当者の皆さん向けに、
出来る限り分かりやすくお伝えします。何らかの「気づき」をご提供すること
が出来れば幸いです。仕事の合間に軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は私どもの私見にもとづきます。このメールマガジン
の情報をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等
にご確認ください。もちろん、エキスパーツリンクでもまずは無料で検討させ
ていただきます。
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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]海外子会社を救済するための廉価販売
2.[税務]軽減税率の経理方式
3.[税務]タワマン
4.[税務]マイナンバーFAQ
5.[NEWS]厚労省、「社会保険料逃れ」を是正
6.[編集後記]

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1.[税務]海外子会社を救済するための廉価販売
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我が社の中国子会社は昨今の景気減速を受け、業績が悪化しています。親会社
としては子会社への取引価格を見直して販売価格を下げる予定です。このよう
な取引価格の変更は移転価格上の問題になるでしょうか。

御社グループ内での移転価格ポリシーがないまま取引価格の変更を行うと、国
外関連者に対する寄附金と認定され、課税されるリスクが高くなります。価格
引下げの理由、時期および金額の計算根拠等を明確にしておくべき必要があり
ます。

海外子会社の業績悪化はグループ全体の経営戦略に大きな影響を与えます。そ
のため、不振の海外子会社を立て直すために子会社との販売価格の見直しをす
るケースが見受けられます。

ビジネスを続けるうえで、取引価格の見直しは第三者間でも当然に行われます
が、海外子会社との取引価格の変更については移転価格上の問題になるため、
十分な検討が必要です。

例えば、中国子会社の赤字を回避するために取引価格の変更を行うという議事
録があった場合、移転価格課税のリスクもありますが、寄附金課税の根拠資料
とみなされる可能性もあります。

中国子会社のみに関わらず、子会社の業績を評価し、移転価格の見直しを行う
ことがグループ共通のルールになっていることを証明するためには、子会社の
適正な利益率の分析が行われていることが必要です。つまり、移転価格の観点
から現状の所得配分には問題があるため、適正な利益率を反映させるために販
売価格を変更するということを説明できることが必要となります。

移転価格文書で適切な利益水準が設定されていれば、その水準から外れるよう
な所得配分は是正されるべきで、取引価格の見直しが必要であるということを
説明できることになります。

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2.[税務]軽減税率の経理方式
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自民、公明両党が検討している軽減税率の経理方式をおさらいしておきましょ
う。

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2017年4月
○簡易なインボイス(税額票)方式
○みなし課税

2020年めど
○EU型の税額票
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ということになっています。

○簡易なインボイス方式(税額票)方式とは?

そもそも「インボイス方式」とはなんでしょうか。

「インボイス方式」は、課税事業者が発行するインボイスに記載された税額の
みを控除することができる方式です。

・課税事業者は「インボイス」の発行が義務付けられており、また、自ら発行
した「インボイス」の副本の保存が義務付けられます。
・「インボイス」に適用税率・税額の記載が義務付けられます。
・免税事業者は「インボイス」を発行できません。したがって、免税事業者か
らの仕入れについて仕入税額控除ができません。

「インボイス」「インボイス」って言っていますけど、日本の「請求書」に税
率をいれればいいだけなんじゃないでしょうかね?そんなに大変なことなのか?

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/401.htm

それでは、この「簡易な」インボイスというのはどのようなものなのでしょう
か?

「簡易な」とは、

「現行の請求書で軽減対象品目に印をつけて税率ごとの納税額を書き込む」?
ことです。

これが事務負担を軽減することになるのでしょうか。

この際の経理ミスが故意でなければ追徴課税はしないとのことです。

○みなし課税とは?
「売り上げに占める軽減対象品目の割合を一定と見なし、業種ごとにあらかじ
め決めた割合に従って納税する。」ということだそうです。

軽減税率、本当に必要なのでしょうか。生鮮食品なんて思い切って非課税に!
なんてできないんでしょうね。

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3.[税務]タワマン
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法人の税務にはあまり関係しないと思いますが、傾向として理解しておいてい
ただいたほうがいいと思います。

タワーマンション。タワマンって言ったりするんですね。
http://www.asahi.com/articles/ASHC254R6HC2UTIL02C.html

タワーマンションを使った相続税の節税をめぐり、国税庁が行きすぎた節税策
がないかチェックを厳しくするよう全国の国税局に指示したそうです。

タワマンは、高層階は、相続税節税目的で買った富裕層や、投資目的の中国人
が多くて、低層階に下がっていくほどに、ローンを組んで無理して買ったふつ
うの住民が増えていくそうですが、当然ですが、階ごとに時価は異なりますよ
ね。ところが、マンションの相続税評価額は、この「階」は考慮されません。
つまり、同じ床面積なら階数が違っても評価は変わりません。人気の高層階ほ
ど時価と評価額の開きが大きくなり、差額の節税効果を狙ってタワーマンショ
ンを買う富裕層が多くなるわけです。

国税庁が2013年までの3年間を調べると、評価額が約3600万円の物件が約1億
円で売られるなど、343件の平均で売値(時価)が評価額の3倍を超えていたとの
ことです。

このようなことになっています。

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4.[税務]マイナンバーFAQ
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国税庁は10月28日、社会保障・税番号制度<マイナンバー>FAQを整備し、新た
に追加しています。

https://www.nta.go.jp/mynumberinfo/FAQ/gensen_qa.htm

うち、いくつか、ご紹介します。

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Q1-9 扶養控除等申告書の個人番号欄に「給与支払者に提供済みの個人番号
と相違ない」旨の記載をすることで、個人番号の記載に代えることはできます
か。

(答)
平成28年1月以後に提出する扶養控除等申告書には、従業員本人、控除対象配
偶者及び控除対象扶養親族等の個人番号を記載する必要がありますので、その
記載内容が前年以前と異動がない場合であっても、原則、その記載を省略する
ことはできません。

しかしながら、給与支払者と従業員との間での合意に基づき、従業員が扶養控
除等申告書の余白に「個人番号については給与支払者に提供済みの個人番号と
相違ない」旨を記載した上で、給与支払者において、既に提供を受けている従
業員等の個人番号を確認し、確認した旨を扶養控除等申告書に表示するのであ
れば、扶養控除等申告書の提出時に従業員等の個人番号の記載をしなくても差
し支えありません。

なお、給与支払者において保有している個人番号と個人番号の記載が省略され
た者に係る個人番号については、適切かつ容易に紐付けられるよう管理してお
く必要があります。
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毎年の扶養控除等申告書に個人番号を記載しなくともよくなるわけですから、
この方法もよいかもしれませんね。

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Q1-11 従業員本人が海外勤務(単身赴任)をしていますが、扶養控除等申告
書に個人番号の記載が必要ですか。

(答)

勤務形態や出国時期などにより、一般的には次のとおりになると考えられます。

○短期(1年未満)の海外勤務などにより従業員本人が所得税法上の居住者に
 該当する場合

(1)海外勤務後も国内で勤務していた会社から給与の支払を受ける場合
 イ 従業員本人が平成27年10月5日前に国外へ転出した場合
  従業員本人は帰国するまで個人番号の指定を受けませんので、従業員本人
  については個人番号の記載のない扶養控除等申告書が提出されることにな
  りますが、例えば、扶養親族は国内に居住して個人番号の指定を受けてい
  るのであれば、平成28年1月以後に提出する扶養控除等申告書については、
  扶養親族等の個人番号は記載する必要があります。
 ロ 従業員本人が平成27年10月5日以後に国外へ転出した場合
  平成28年1月以後に提出する扶養控除等申告書については、従業員及び扶
  養親族等の個人番号を記載した扶養控除等申告書を提出する必要がありま
  す。

(2)海外勤務後は海外勤務先から給与の支払を受ける場合
  海外勤務前は、上記(1)と同じ取扱いになりますが、海外勤務後は、国
  内で勤務していた会社は給与支払者ではないため扶養控除等申告書は提出
  されないものと考えられ、また、海外勤務先は源泉徴収義務者に該当しま
  せんので、同じく、扶養控除等申告書は提出されないものと考えられます。

○長期(1年以上)の海外勤務などにより、従業員本人が所得税法上の非居住
 者に該当する場合

 海外勤務後に従業員が非居住者に該当することになれば、給与支払者が国内
 か国外かに関わらず、給与支払先に扶養控除等申告書は提出されないものと
 考えられます。
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5.[NEWS]厚労省、「社会保険料逃れ」を是正
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ちょっと気になったので。お知らせしておきます。
http://news.mynavi.jp/news/2015/11/07/014/

賞与を分割して社会保険料の負担を軽くするワザが使えなくなるのでしょうか。
ちょっとこの記事のみではわかりにくいのですが。

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6.[編集後記]
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妻はもう結構長いことお茶を習っているのですが、今回、コレド室町でお茶会
に出るということで、私も客として参加してきました。薄茶と濃茶があるので
すが、濃茶の方は格式が高いので、妻は薄茶の方の担当でした。考えてみれば、
私はずいぶん前に、あるお祭りでお茶をふるまう妻を見て以来、そんな姿はみ
ていなかったので、まだ慣れない手付きで緊張しながらどうにかやっている印
象しかなかったのですが、さすがに落ち着いてできるようになっていまして、
「おお~」と思いました。先生に手厚く御礼申し上げておきました。一方の私
は、薄茶は立礼という椅子使用のものでしたのでよかったのですが、濃茶のほ
うでは、情けないことに痛くて全然正座が続けられず、小さな椅子を用意して
もらいどうにかその場をしのいだという感じでした。恥ずかしいなあと思いま
したが、私だけではなかったんですよ。もう一人お父さんがやっぱりだめでし
た。
作法も少しは身に着けないと恥ずかしいですね。少しずつ私も妻に教えてもら
おうと思いました。

公認会計士紺野良一事務所のHPを作りましたので、是非ご覧ください。

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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