◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.337-2016.05.24
      
    ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンクの紺野です。日本の会計基準は、今、IFRS
で揺れ動いています。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場準備会
社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。これ
らのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理担当者の皆さん向けに、
出来る限り分かりやすくお伝えします。何らかの「気づき」をご提供すること
が出来れば幸いです。仕事の合間に軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は私どもの私見にもとづきます。このメールマガジン
の情報をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等
にご確認ください。もちろん、エキスパーツリンクでもまずは無料で検討させ
ていただきます。

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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]熊本義援金
2.[最新J-GAAPと税務]横領の処理横領の処理~同時両建説と異時両建説~
3.[NEWS]消費税報道
4.[NEWS]タックスヘイブン 30兆ドル 資金蓄積
5.[NEWS]東芝、減資。
6.[編集後記]

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1.[税務]熊本義援金
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ちょっと遅くなってしまいましたが、こちらご紹介しておきます。
https://www.nta.go.jp/kumamoto/topics/saigai/pdf/joho03.pdf

寄附する側のことに絞っておきます。

(1) 熊本県下、大分県下の災害対策本部に対して支払った義援金の税務上の
取扱い

個人→寄附金控除
法人→全額損金算入 

(2) 日本赤十字社の「平成28年熊本地震災害義援金」口座に対して支払った
義援金の税務上の取扱い

個人→寄附金控除
法人→全額損金算入

 ※日本赤十字社に対して支払った義援金であっても、例えば、日本赤十
字社の事業資金として使用されるなど、最終的に地方公共団体に拠出す
るものでないもの(財務大臣が指定する寄附金に該当しないものに限り
ます。)につきましては、特定公益増進法人に対する寄附金に該当し、特
別損金算入限度額の範囲内で損金の額に算入されます。

(3) 被災地域の救援活動や被災者への救護活動を行っているNPO法人に対して
支払った義援金の税務上の取扱い

認定NPO
  個人→寄附金控除(所得控除)又は寄附金特別控除(税額控除)
  法人→特定公益増進法人に対する寄附金として一定の範囲内で損金算入

認定NPO以外

  公益社団法人・公益財団法人(その法人の主たる目的である業務に関連する
ものに限る。)
個人→寄附金控除、一定の要件を満たす場合には寄附金特別控除(税額控
除)との選択適用が可能
  法人→特定公益増進法人に対する寄附金として一定の範囲内で損金算入

 認定NPO法人でないNPO法人、人格のない社団等

  個人→寄附金控除等の対象とならない
  法人→一般の寄附金として一定の範囲内で損金算入
 
(4) 募金団体を通じた義援金

最終的に地方公共団体に拠出されるもの
  個人→寄附金控除
 法人→全額損金算入 

(5) 被災された取引先に対する寄附
法人が被災前の取引関係の維持・回復を目的として、最額を受けた取引先
が通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間において支出する
災害見舞金は損金算入 

(6) 自社製品を被災者に提供した場合
法人が不特定又は多数の被災者を救援するために緊急に行う自社製品等の
提供に要する費用は、損金算入

やや端折って書いていますので、検討の際は原文にあたってください。

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2.[最新J-GAAPと税務]横領の処理~同時両建説と異時両建説~
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昨今、残念ながら、役員や従業員による横領が多くみられます。この場合の会
計上、税務上の対応はどうなるのでしょうか。

法的には、他人の不法行為により損害を受けた場合には、その損害の発生と同
時に損害賠償請求権を取得するものと解されています。

このため、会計も税務も、横領による損失はすぐに発生したものとされますが、
損害賠償請求権をいつ認識するかが問題となります。

これについての説明として、税務上、同時両建説と異時両建説があります。

同時両建説は、横領損失が生じた事業年度にこれを損金に算入すると同時に、
損害賠償請求権を同事業年度の益金の額に算入するというものです。

異時両建説は、横領損失が生じた事業年度にこれを損金に算入するが、損害賠
償請求権については相手方との合意や訴訟等によりその額が決した事業年度の
益金の額に算入するというものです。

現行の取扱いは、「損害賠償金等の帰属の時期」として、法人税基本通達
2-1-43に記載があります。

https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/hojin/02/02_01_06.htm

これにより異時両建て説が認められているといえます。

しかしこれは、「他の者」から支払を受ける損害賠償金についてであり、
「法人の役員又は使用人」が使い込み、法人が損害を受けた場合には、損害
賠償請求権はその時において権利が確定したものということができることか
ら、被害発生事業年度において、損失の額を損金の額に算入するとともに、
損害賠償請求権を益金の額に算入することになります。

これを仕訳で表すと、

「役員又は使用人」の横領である場合、

横領発覚時
横領損失等 ××× / 現金預金等 ×××
未収入金等 ××× / 雑収入等 ×××

となります。

会計上は、この未収入金等の回収可能性が問題になるでしょうから、さらに、
貸倒引当金繰入額/貸倒引当金の仕訳が計上されることになります。過年度か
らの場合は、遡及することもあるでしょう。

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3.[NEWS]消費税報道
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皆様すでにご案内と思われますが、いろんな報道機関が消費税引き上げの延期
を報道していますが、政府から直接出ているわけではありません。

菅官房長官は5月18日のGDP速報値の会見で、重大な事態が発生しない限り来
年4月に消費税率を10%に引き上げるという「消費税についての方針に変わり
はない」と語っています。

http://jp.reuters.com/article/gdp-tax-idJPKCN0Y907E

速報値は+1.7%でしたが、個人消費は弱含みと評価されていますし、また、
これは1-3月のものですから4月の地震の影響などはまだ表れていませんから
ね。なんともいえませんが、再延期の可能性は結構高まっているとはいえそう
です。

アメリカ財務省高官にも言われているようですし。
http://www.sankei.com/world/news/160520/wor1605200050-n1.html

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4.[NEWS]タックスヘイブン 30兆ドル 資金蓄積
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30兆ドルもありますかね。30兆ドルつて、約3300兆円ですよ。日本のGDPの
6倍以上です。

http://mainichi.jp/articles/20160522/k00/00m/030/034000c

「国際税務の専門家クリシェン・メータ氏は20日、「パナマ文書」をめぐ
る講演で、資金洗浄や脱税など不正な金融取引で、世界の租税回避地(タック
スヘイブン)に、米国と中国、日本の国内総生産(GDP)の合計に相当する
30兆ドル(約3300兆円)もの資金が蓄積されているとの試算を紹介し
た。」

パナマ文書が流出した中米パナマの法律事務所モサック・フォンセカについて
も、「パナマの4大事務所の一つに過ぎない。世界には50から60のタック
スヘイブンがあり、毎日2万件の会社設立や口座開設が行われている」

とのことです。

「タックスヘイブンとして英領ケイマン諸島などが知られるが、メータ氏は
「主要7カ国(G7)の米国と英国こそが世界最大のタックスヘイブンだ」と
も指摘。」

とのことです。

アメリカについては、こんな記事もあります。

世界最悪のタックスヘイブンはアメリカにある。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/04/post-4888.php

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5.[NEWS]東芝、減資。
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「東芝は2000億円規模の減資を実施し、累積損失を圧縮する方針だ。2016年
3月期の業績悪化で単独決算ベースの累損は4700億円超に膨らんだ。」

有料記事
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO02633130S6A520C1TJC000/

単独ベースでの累損は4753億円に達しています。ウェスチングハウスの減損な
どが響いていることはご案内のとおりです。東芝メディカルシステムズの売却
益があってこれですから、なければすごい額になっていたはずです。

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6.[編集後記]
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実は、住宅ローンの借換えを行いました。まだ決済されてはいませんが、後は
決済を待つのみという状況です。借入は二本あったのですが、一方は当初10
年固定、もう一方は変動でした。それぞれ1.95%と0.925%だったのですが、
一気に変動0.497%まで下げることができました。この差は大きいですよね。マ
イナス金利の話が出てから、借換えを検討しない手はないということで色々み
ているうちにそれなりの借換えメリットが出そうだということがわかりました
ので踏み切りました。今は団体信用保険なども借手に有利なものが出そろって
いますので、借入をされている方は、間違いなくご検討されたほうがいいです
よ。事務手数料が高いので金利低下によるメリットと事務手数料等の支出を比
較することになります。保証料の未経過分の返却も含めて検討する必要があり
ます。今は借換え依頼が殺到しているようなので、手続きのスピードが遅いで
すけどね。これ確かに借手には減税と同じような効果がありますから、消費に
まわる分も増える可能性がありますよね。

公認会計士紺野良一事務所のHPを作りましたので、是非ご覧ください。

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA)inactive 紺野良一
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