◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.349-2016.08.16
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンクの紺野です。日本の会計基準は、今、IFRS
で揺れ動いています。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場準備会
社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。これ
らのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理担当者の皆さん向けに、
出来る限り分かりやすくお伝えします。何らかの「気づき」をご提供すること
が出来れば幸いです。仕事の合間に軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は私どもの私見にもとづきます。このメールマガジン
の情報をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等
にご確認ください。もちろん、エキスパーツリンクでもまずは無料で検討させ
ていただきます。

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ありましたら、こちらにどうぞ。紺野に直接届きます。
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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[最新J-GAAP&税務]国境を越える電子商取引と消費税について
2.[最新J-GAAP]ASBJの中期運営方針
3.[最新J-GAAP]合同会社への出資に関する会計処理
4.[税務]経営力向上計画に関するQ&A集
5.[NEWS]経営計画つくるくん(リンクのみ)
6.[編集後記]

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1.[最新J-GAAP&税務]国境を越える電子商取引と消費税について
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日本公認会計士協会は、「租税調査会研究報告第31号「国境を越える電子商取
引と消費税について」」を公表しています。

http://www.hp.jicpa.or.jp/specialized_field/20160812ddf.html

制度上の課題などについて検討を行ったものです。

会計上の検討も含んでいるのかと思いましたが、特になく、過去の研究報告に
おける検討状況、平成27年度改正消費税法のポイント、電子商取引に係る付
加価値税に関する議論の進展、平成27年度改正消費税法と
OECD INTERNATIONAL VAT/GST GUIDELINEの異同、インボイス、番号制、
まとめという内容です。

消費税の改正の概観をするにはいいかもしれません。

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2.[最新J-GAAP]ASBJの中期運営方針
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ASBJは、平成28年8月12日、今後3年間の日本基準の開発の基本的な方針及
び国際的な会計基準の開発に関連する活動を行うにあたっての基本的な方針を
記載した中期運営方針を公表しています。

https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/middle_plan/middle_plan_20160812.pdf

うち、日本基準の開発について、軽くみてみます。

(1)開発に関する方針
「我が国における会計基準に係る基本的な考え方としては、企業の総合的な業
績指標としての当期純利益の有用性を保つこと、事業活動の性質に応じて適
切に資産及び負債の測定を行うこと(適切な公正価値測定の適用範囲)など
が挙げられる。」

やはり当期純利益は重要ですよね。このスタンスは必要と思います。

(2)日本基準を国際的に整合性あるものとするための取組み
現在取り組んでいるテーマとしては、以下のようになっています。

「現在、日本基準の体系の整備2を図り、日本基準を高品質で国際的に整合性
のあるものとする等の観点から、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収
益」を踏まえた収益認識に関する包括的な会計基準の開発を行っている。」

「平成28年2月に、「収益認識に関する包括的な会計基準の開発についての意
見の募集」を公表しており、同意見募集に対して寄せられた意見や適用上の
課題を踏まえ、基準開発に向けて審議を行っている。この包括的な会計基準
については、平成30年1月1日以後開始する事業年度に適用が可能となる
ことを当面の目標として、最も優先的に検討を進めていく。」

今後の検討課題としては、以下のものがあげられていました。

(東京合意において検討対象とした会計基準)
「 ・有形固定資産、無形資産の再評価モデル(IAS第16号「有形固定資産」、
  IAS第38号「無形資産」)
・投資不動産の公正価値モデル(IAS第40号「投資不動産」)
・のれんの非償却(IFRS 第 3 号「企業結合」)
・開発費の資産計上(IAS 第 38 号「無形資産」)」

これらは日本基準に取り入れていないわけですが、国際的な整合性を図る
必要性は乏しいとされています。

一方で、引当金については「IASBによる当該審議の完了後、我が国における
会計基準の開発に向けた検討に着手するか否かの検討を行うことが考えられ
る。」としています。

(東京合意において検討対象とした会計基準より後にIASBにより公表された
 会計基準)

「・IFRS第9号「金融商品」(分類及び測定、減損、一般ヘッジ)
 ・IFRS第10号「連結財務諸表」(連結範囲)(IFRS第11号「共同支配の取
決め」及びIFRS第12号「他の企業への関与の開示」を含む。)
 ・IFRS第13号「公正価値測定」
 ・IFRS第16号「リース」」

これらの項目については、「現在は検討を中断している。」状況です。

(3)その他の日本貴俊の開発に関する事項

現在取り組んでいるテーマとしては、税効果会計及び当期税金に関する実務
指針について検討がなされている旨記載されています。

また、今後の検討課題としては、「~固定資産の減価償却に関する会計基準
の開発に着手することの合意形成に向けた取り組みを行う予定」

とのことですね。

まだまだ、会計基準の開発は続きます。大きなところでは、収益認識と固定資
産というところでしょうか。

また、これらに関連して「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」も修正
されています。

https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/plan/

ご参照ください。

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3.[最新J-GAAP]合同会社への出資に関する会計処理
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合弁企業を合同会社の形式で推進するケースもあると思います。この場合に、
この合同会社を連結又は持分法の範囲に含めるかどうかについては、どのよう
に考えるのでしょうか。

これについては

「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」
16(1)において、

「複数の企業が、それぞれ他の企業を支配していることにはならない。」

とされており、(2)において、
「合弁会社の場合にも、意思決定機関を支配しているか否かの判定を行う必要
がある。」としつつ、「当該他の会社に共同支配企業の形成による処理方が
適用され、その後も共同で支配されている実態にある場合には、当該他の会社
は共同で出資を行っている会社のうち特定の会社の子会社には該当せず、それ
ぞれの会社の関連会社として取り扱われる。」とされています。

さらに、「有限責任事業組合及び合同会社に対する出資者の会計処理に関する
実務上の取扱い」のQ4において、

「合同会社における業務執行の決定は、社員の過半数をもって行われるとされ
ているが、定款に別段の定めがある場合にはその定めによる(会社法第590条)
ため、例えば、定款における別段の定め(会社法第591条)により他に業務を
執行する社員がおらず、ある出資者が業務執行社員として業務の執行を決定し、
財務及び営業又は事業の方針を決定している場合には、当該出資者が合同会社
を支配していることから、当該合同会社は業務執行社員の子会社に該当する
(こうした考え方については、実務対応報告第20号「投資事業組合に対する
支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」Q1を参照のこ
と。)。」

とあります。このため、二社が50:50で出資していても、片方の出資者が業務
執行社員として業務の執行を決定し、財務及び営業又は事業の方針を決定して
いる場合には、当該出資者が合同会社を支配しているということになり、当該
合同会社は業務執行社員の関連会社ではなく、子会社に該当することになりま
す。

こういうケースもありますので、ご留意ください。

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4.[税務]経営力向上計画に関するQ&A集
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経営力向上計画を策定し、当該事業の事業所管大臣に提出し、認定を受けると、
認定計画に記載された一定要件を満たす機械及び装置は3年間、固定資産税の
課税標準が半額になります。

また、

中小企業信用保証の保証枠の拡大や中小企業基盤整備機構の債務保証など、資
金調達を行う場合の金融支援が受けられるようになります。

この経営力向上計画に関するQ&A集が公表されています。

http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/2016/160725qanda.pdf

いくつか紹介しておきます。

○1(3)固定資産税の軽減卒はどのようにすれば受けられますか。

以下の要件を満たす設備で、経営力向上計画に基づき取得されたものが対象と
なります。

1. 販売開始から10年以内のもの
2. 旧モデル比で生産性(単位時間当たりの生産量、精度、エネルギー効率等)
が年平均1%以上向上するもの
3. 160万円以上の機械及び装置であること

具体的なプロセスは以下のとおりです。
1. 工業会等による証明書を設備メーカー等を通して入手。
2. 事業所管大臣に当該設備の取得を含む「経営力向上計画」を提出し、認定
を受ける。申請の際には、工業会等による証明書を必ず添付する。
3. 毎年1月の固定資産税の申告の際に、申請書の写し、認定書の写し、工業
会等による証明書の写しを申告書類とともに市町村等に提出する。

○1(23)経営力向上の目標を立てて、もし目標が達成できなかった場合、経営力
 向上計画は取り消されますか。

 経営力向上計画に基づいて取組んだ結果、目標が未達だったことをもって認
 定を取り消すことはありませんが、経営力向上計画に従って経営力向上計画
 に係る事業が行われていない場合は、認定を取り消すことがあります。

大変なわりに節税額は小さいかもしれませんが、、、。

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5.[NEWS]経営計画つくるくん(リンクのみ)
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こんなのあるんですね。ご紹介まで。
http://tsukurukun.smrj.go.jp/

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6.[編集後記]
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夏祭りの裏方の打ち上げに行ってきました。
多くの方々が参加されていましたが、やはりほとんどはお年寄りの方々で、私
一人だけ突出して若い(いや、あの中では、ですよ。)という状況です。どんど
ん高齢化が進み、話題はやはり、「もう、来年は無理です。」とか、「どうに
か若い人に加わってもらわなければ。」という話ばかり。東京ですから、町の
人口だけでも何万人もいるわけですから、祭り好きな人が0.1%位集まってく
れれば活性化するんだろうと考えると、やり方に問題があるんだろうな、とし
か、思えませんでした。来年はお祭りだけでも裏方に参加する夏祭り準備委員
会のようなものをたちあげるとのことでしたので、私も周りの方に声かけてみ
ますと言ってきました。「是非!」なんて言われちゃいましたので、ちょっと
不安ですが、頑張ってみることにします。

公認会計士紺野良一事務所のHPを作りましたので、是非ご覧ください。

トップページ
http://kaishaho-kansa.com/
個人会計士による会社法監査
http://kaishaho-kansa.com/audit/personal/

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA)inactive 紺野良一
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