◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.310-2015.11.01
      
    ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンクの紺野です。日本の会計基準は、今、IFRS
で揺れ動いています。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場準備会
社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。これ
らのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理担当者の皆さん向けに、
出来る限り分かりやすくお伝えします。何らかの「気づき」をご提供すること
が出来れば幸いです。仕事の合間に軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は私どもの私見にもとづきます。このメールマガジン
の情報をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等
にご確認ください。もちろん、エキスパーツリンクでもまずは無料で検討させ
ていただきます。
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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]市場開拓のための廉価販売
2.[NEWS]多くの企業が東芝と同じ不正
3.[税務]マイナンバー、最も早いのは償却資産税
4.[税務]日税連、「中小法人の範囲と税制のあり方について」諮問
5.[税務]事業税負担軽減措置
6.[IFRS]2つの解釈指針案公表
7.[編集後記]

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1.[税務]市場開拓のための廉価販売
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我が社ではこのたび新製品を販売することになりました。海外での認知度を高
めるために、しばらくの間、多少の赤字は覚悟のうえで海外外子会社に販売す
る予定です。このような値引きは移転価格税制上の問題となるでしょうか。

新規に市場参入する場合、短期的には採算を度外視した戦略をとる場合があり
ます。したがって、海外子会社との取引であっても同様の戦略を採ることは企
業として合理的な行動であると考えられ、値引き販売が直ちに移転価格上の問
題になることはありません。ただし、値引き販売という戦略が合理的な販売戦
略であり、その期間は限られたものであるということを説明できる必要があり
ます。

一般に、製品が市場に浸透し、他社と競争していくためには多額の広告宣伝費
や販促費の支出が必要となります。それに加えて市場での価格優位性が求めら
れることもあります。 このような事業戦略は市場浸透戦略と呼ばれ、値引き
販売が同業他社においても実施される市場浸透戦略と同じであれば、移転価格
上の問題になることはないと思います。

ただし、恣意的な取引条件による子会社への支援とならないように、取引が開
始される前に、価格の設定方法や実施する期間について具体的な取り決めを行
う必要があります。また、そのような市場浸透戦略の結果、将来的にシェア拡
大と収益性の改善、投資とリターンのバランスが取れていることを説明できる
ことが重要です。

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2.[NEWS]多くの企業が東芝と同じ不正
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警察大学校教授に聞いた東芝事件
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/238739/101400068/?P=1

「個別の手口を分析すると、はっきり申し上げて、よく聞く話ばかりです。で
すから、東芝だけがやっているのではなくて、程度の差こそあっても、こうし
たことをやっている会社はざらにあります。東芝は(売上高の)規模が大きい
ために金額が大きくなりましたけれど、売上高に占める比率から見ると、東芝
並みの比率で不正をしている企業も、それほど少なくないのではと思います。」

ざらにあっちゃ困るんですけどね。

その後処方箋を聞かれているわけですが、閉鎖的な人事や、監査役の独立性の
話になっていきます。

やはり会計の教育と罰則強化しかないと思うのですが。

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3.[税務]マイナンバー、最も早いのは償却資産税
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マイナンバーなんですが、基本的に平成28年度に係る申告書から適用されま
す。

法人税や消費税は、平成28年1月以後に開始する事業年度からですから、実
際はまだ先ですね。

しかし、償却資産税は毎年1月1日に所有している固定資産について申告する
わけですから、平成28年度分というと、平成28年1月1日に所有している固
定資産について申告する分ということになるわけです。

つまり、平成28年2月1日(月)までに提出する分から、マイナンバーの記載
が必要ということになります。先日9月30日の官報で新しい様式が公表され
ているようです。

償却資産税ですから、法人にとっては法人番号の話です。個人事業者の方は個
人番号の記載が必要になるということですので、ご確認ください。

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4.[税務]日税連、「中小法人の範囲と税制のあり方について」諮問
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日税連には、税制審議会という会長の機関が存在します。学識経験者及び税理
士によって構成され、単年度ごとに発せられる会長の諮問に応じ、税制並びに
税務行政全般について調査・審議を行い、その結果を会長に答申しています。
今回、中小法人の範囲とその税制のあり方について諮問されています。

http://www.nichizeiren.or.jp/guidance/pdf/shimon_H27.pdf

一部抜粋します。
「~資本金基準のみで大法人と中小法人を区分することは、企業の実態を反映
したものとはいえないのではないかという意見が少なくありません。また、法
人の規模にかかわらず一律の制度とすべきであるという考え方がある一方で、
大法人と中小法人を区別した税制を構築すべきであるという意見もあります。
そこで、平成 27 年からの法人税改革の動向を踏まえ、中小法人の範囲をどの
ように定めるのが適当か、また、中小法人に対する課税はどうあるべきかにつ
いて、個別事項を含めて総合的に検討していただきたく、貴審議会に諮問しま
す。」

いずれ新しい基準ができるものと思われます。

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5.[税務]事業税負担軽減措置
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事業税外形氷人の税率が上がっています。この上昇については一定の負担軽減
措置がありますので、四半期の税金計算、税効果計算等において、考慮すべき
と思われます。おさらいしてみます。

東京都でいいますと、外形標準課税法人の税率は、

(平成26年10月1日から平成27年3月31日までに開始する事業年度)
所得割(年800万円超の所得) 4.66 %
付加価値割 0.504%
資本割 0.21 %

(平成27年4月1日から平成28年3月31日までに開始する事業年度)
所得割(年800万円超の所得) 3.4 %
付加価値割 0.756%
資本割 0.315%

(平成28年4月1日以後に開始する事業年度)
所得割(年800万円超の所得) 2.14 %
付加価値割 1.008%
資本割 0.42 %

例えば三月決算の会社にとってみれば、所得割は下がりますが、付加価値割と
資本割はいずれも、28/3は1.5倍、29/3は2倍になってしまうわけです。こ
れについて、負担軽減措置があります。

これは、以下のとおりです。

(1)適用時期
平成27年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する事業年度

(2)適用要件
ア.事業規模が一定以下であること
  調整後付加価値額が40億円未満である法人

  調整後付加価値額=当該事業年度の付加価値額×12/当該事業年度の月数
        <40億円

イ.税負担の増加があったと認められるもの
 基準法人事業税額>旧税率を適用して計算した法人事業税額

 →基準法人事業税額=当該事業年度の付加価値割額
           +資本割額
             +所得割額

  →旧税率を適用して計算した法人事業税額=当該事業年度の課税標準に旧税
   率を適用して計算した付加価値割額+資本割額+所得割額

をいいます。ここで、三月決算の会社さんなどは注意が必要なのです。上記の
事業税の税率をご確認いただきたいのですが、28/3期に適用されるのは、(平
成27年4月1日から平成28年3月31日までに開始する事業年度)の税率です
が、27/3期に実際に適用されていたのは、(平成26年10月1日から平成27年3
月31日にまでに開始する事業年度)の税率ではなかったわけですが、ここでは
この(平成26年10月1日から平成27年3月31日までに開始する事業年度)の税率
を用います。

(3)控除額
ア.負担の増加額を算出
負担の増加額=基準法人事業税額-旧税率を適用して計算した法人事業税額

イ.控除額を算出
  調整後付加価値額が30億円以下の場合
   負担の増加額×1/2

  調整後付加価値額が30億円超40億円未満の場合
   負担の増加額×(40億円-調整後付加価値額)/20億円

東京都の負担軽減措置のQ&Aはこちらをご参照ください。
http://www.tax.metro.tokyo.jp/kazei/info/gaikei_h27kaisei_b.pdf

申告ソフトを使用している場合、自動的に計算してくれるようですが、エク
セルなどで計算されている場合は、注意してください。上記のQ&Aからもいく
つかまとめておきます。詳しくは本文を参照してください。

(Q4)二以上の都道府県に事務所等を有して事業を行う法人の場合、控除額の
計算は課税標準額の総額によって行うのですか?

A.(抜粋)負担変動の軽減措置による税額控除は、各都道府県の申告ごとに
控除額を計算し、法人事業税額から控除します。

(Q5)資本割しか税額がありませんが、負担変動の軽減措置を受けられますか?

A.調整後付加価値額が40億円未満であれば、付加価値割や所得割の税額がな
くても控除を受けられます。

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6.[IFRS]2つの解釈指針案公表
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IFRICは2つの解釈指針案を10月21日に公表しています。
http://www.ifrs.org/Alerts/PressRelease/Pages/The-IFRS-Interpretations-Committee-proposes-two-new-Interpretations.aspx

一方は、税務上の取扱いの不確実性が会計に与える影響が不確実な場合につい
てのガイダンスで、もう一方は、外貨建ての前払金や前受金がある場合に、ど
のようなレートを適用すべきかについてのガイダンスです。

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7.[編集後記]
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ハロウィンすごいですね。まあ、いいと思っています。楽しそうですよね。
でも、ごみはいただけませんね。と思っていたら、昨年のごみはひどかったよ
うですが、今年は、近辺の年輩の方々や、ボランティアの若者たちが朝からご
み掃除をしていたようで、大分改善したようですね。このあたりの修正能力は
さすが日本人と一瞬思いましたが、そもそもごみは参加者が持ち帰るようにし
てもらいたいものです。なんで捨てるかなあ。と思います。
ところであのカボチャ、ジャコランタンというそうですね。もとはカブだった
ようですが、善霊を引き寄せ、悪霊たちを遠ざける効果があるといわれている
ようです。すみません。全然変わりますが、ジャコランタンで、ぐ~チョコラ
ンタン思い出した方、いませんか?「おかあさんと一緒」の。名前が似てるの
で、なんか関係があるのかなあ、と思いましたがよくわかりませんでした。今
はやってないんですね。

公認会計士紺野良一事務所のHPを作りましたので、是非ご覧ください。

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個人会計士による会社法監査
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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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