◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.231-2014.04.16
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
こんにちは、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人の紺野です。日本
の会計基準は、今、IFRSで揺れ動いています。一方で税制も改正されており、
上場会社及び上場準備会社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく
変化していきます。これらのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理
担当者の皆さん向けに、出来る限り分かりやすくお伝えします。仕事の合間に
軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は僕の私見にもとづきます。このメールマガジンの情報
をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等にご確
認ください。もちろん、エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人でもま
ずは無料で検討させていただきます。

********************************************************************
【上場会社・上場準備会社グループ経営支援】
エキスパーツリンク/エキスパーツ税理士法人は「監査人ではない」会計・
税務専門家として、会社側の視点にたった各種支援を行っています。

◎監査人ではない会計・税務専門家に相談したい等
→経営企画・CFO支援
http://www.expertslink.jp/managementsupport/advice/

◎決算・開示・税務業務の一部を専門家に外注したい等
→決算・開示サポート
http://www.expertslink.jp/managementsupport/finalaccounts/

◎担当者の実力の底上げを図りたい等
→社内勉強会・研修会
http://www.expertslink.jp/managementsupport/study/

◎問題の多い子会社を監査して適切な財務諸表を作り上げて欲しい等
→任意監査
http://www.expertslink.jp/managementsupport/audit/

◎税務顧問の変更をお考えなら
→エキスパーツ税理士法人
http://expertslink-tax.jp/

ご意見、ご質問はこちらまで
info@expertslink.jp

********************************************************************

◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[税務]課税ベースの拡大(1)~事業税
2.[税務]課税ベースの拡大(2)~政策減税見直し
3.[税務]相続税評価における法人税等相当額も40%に
4.[最新J-GAAP]決算留意事項
5.[税務]問題142
6.[編集後記]

===================================
1.[税務]課税ベースの拡大(1)~事業税
===================================
前回、固定資産の定率法がなくなるかもしれないという話を書きましたが、考
えてみると、私がこの業界に入ってから課税ベース自体は大きくなる傾向がず
っと続いていますね。

昔は、賞与引当金、退職給与引当金、貸倒引当金など、引当金も損金算入でき
る部分がありました。特に退職給付などは大きかったですよね。固定資産は一
時損金算入額が大きくなったのですが、また、制限する方向ですよね。

「課税ベースを拡大して税率を下げる」。

方向というわけです。まあ、引当や償却は「期ずれ」の面が大きいですから、
いいかもしれませんが、この話は単なる「期ずれ」ではありません。

T&Aマスターの記事に「事業税が損金不算入になる可能性」という記事が出
たようです。

「法人実効税率引下げの財源として、事業税の損金算入廃止が浮上。実現すれ
ば、事業税約5兆円の課税ベースの拡大が実現。」

「事業税の損金算入廃止なら、事業税率を分母に加える現行の法人実効税率の
計算式上は実効税率が上昇も、外形標準課税の所得割をゼロにすれば影響な
し。」

つまり、

事業税の損金算入廃止
 ↓
課税ベースの拡大

事業税の損金算入廃止
 ↓
実効税率の上昇(実効税率の算式の分母に(1+事業税率)ってありますよね)
 ↓
所得割をゼロにして実効税率の上昇を抑える
 ↓
事業税収が減ってしまう
 ↓
資本割や付加価値割の強化

ということのようです。

事業税が損金不算入になってしまえば、別表四、五の関係は非常にシンプルに
なり、税金計算は簡単になるでしょうね。そもそも、なぜ事業税は損金算入な
のかの論拠についても矛盾している面があるわけですから、それ自体はいいか
もしれませんが、しかし、税率の引き下げとともに論じられると、どうも正し
い方向なのか、疑問が残ります。

===================================
2.[税務] 課税ベースの拡大(2)~政策減税見直し
===================================
課税ベースの拡大。どのように議論されているのでしょうか?

まずは14日に行われた政府税制調査会。
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/140414/mca1404142205006-n1.htm
ここでは、盛りだくさんに議論されています。

「研究開発を促す減税措置の縮小のほか、特定企業に利用が偏る減税措置を廃
止・縮小するのが柱。このほか、減価償却制度の見直しや欠損金の繰越控除
制度の縮小」などがあがっています。

その他、
「欠損金の繰越控除制度も改正する。期間を現行9年から縮め控除限度額を所
得の8割から下げる方向。」

「子会社などから受け取る「配当金の非課税制度」は、資産運用目的で保有す
る株式配当金は非課税とする割合を縮小する方向で調整する。」

「地方税の法人事業税として導入される「外形標準課税」については、資本金
1億円以下の中小企業も新たに対象に加える(!)案などが浮上する。」

中小企業に外形標準とは、、、驚きです。

確かに研究開発税制については、特定業界に偏っているという面もあるかもし
れませんが、今まではたしてきた政策効果についても十分に比較衡量のうえ、
すすめていただきたいものです。

一方で、自民党。
有料会員限定
http://www.nikkei.com/paper/article/?ng=DGKDASFS1503S_V10C14A4EE8000

時期や幅について、政府と隔たりがあるようですね。

「最終的には与党で決めさせていただく」

「あれもこれも(廃止)というわけにはいかない」

ということのようです。そう簡単にはいかないでしょうね。かなり広範囲に
影響しそうですので、注視していきたいと思います。

===================================
3.[税務]相続税評価における法人税等相当額も40%に
===================================
復興特別法人税の前倒し廃止が決まったのはご存じのとおりですが、これに伴
い、非上場株式を純資産価額方式で評価する場合の「法人税等相当額の控除」
の割合が、26年4月1日以後の相続・贈与から、現行の42%から40%に引き下
げられるようです。

26年10月1日からは地方法人税が導入されますが、法人税等相当額の控除の
割合には影響がなく、10月1日以後の相続・贈与においても40%が適用され
ます。

企業経理担当者にはあまり遭遇する局面は多くないかもしれませんが、確認し
ておきましょう。

===================================
4.[最新J-GAAP]決算留意事項
===================================
新日本有限責任監査法人さんの決算留意事項がよくまとまっていますので、ご
紹介します。
http://www.shinnihon.or.jp/corporate-accounting/accounting-topics/2014/2014-03-14-01.html

うち、退職給付については、別途参照したのですが、私も再認識しましたので、
以下少々引用します。
http://www.shinnihon.or.jp/shinnihon-library/publications/issue/info-sensor/pdf/info-sensor-2014-04-01.pdf

「退職給付に係る調整累計額」
「親会社の他、連結子会社及び持分法適用会社についても、期末の未認識項目
(未認識数理計算上の差異、未認識過去勤務費用、会計基準変更時差異の未処
理額の合計額をいいます。以下、未認識項目)を連結貸借対照表で認識すること
になります。この際の相手勘定は、連結子会社では、「退職給付に係る負債」
又は「退職給付に係る資産」となり、持分法適用会社では「投資有価証券」等
の投資勘定です。なお、税効果分は繰延税金資産又は負債を計上する必要があ
ります。

「連結子会社に少数株主が存在する場合には、税効果分は「繰延税金資産(又
は負債)」とし、税効果控除後の金額は「退職給付に係る調整累計額」(親会社
帰属分)及び「少数株主持分」(少数株主帰属分)に区分して連結貸借対照表に
計上します。持分法適用会社の場合には、税効果控除後の連結会社持分のみを
「退職給付に係る調整累計額」に計上します。」

ここまではいいんですが、「支配獲得時の処理をパーチェス法によった原則法
適用連結子会社の未認識項目の場合」ですが、

「子会社の支配獲得時には「取得」(パーチェス法)の処理が行われ、退職給付
債務と年金資産の正味の価額の差額が、すでに連結上認識されています。すな
わち、支配獲得時の未認識項目は全面時価評価法による評価差額等とされ、投
資と資本の相殺消去の対象となっているため連結上改めて認識する必要はなく、
支配獲得後の未認識項目のみを連結上認識します。」

つまり、支配獲得後に発生した未認識項目の未償却残高だけなんですよね。そ
もそも、そうなんだっけ?という方(私も含め、)、再度確認しましょう。あま
りケースがあるとは思いませんが。

企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(企業会計基準適
用指針第10号)から
「67. 確定給付制度による退職給付に係る負債は、企業結合日において、受
け入れた制度ごとに「退職給付に関する会計基準」(平成24年5月に企業会計
基準第26号「退職給付に関する会計基準」に改正されている。)に基づいて
算定した退職給付債務及び年金資産の正味の価額を基礎として取得原価を配
分する。したがって、被取得企業における未認識項目は取得企業に引き続がれ
ない。」

なんですよね。

持分法適用会社の分も含めよくまとまっていますので、ご参照ください。

===================================
5.[税務]問題142
===================================
[問142]
次のうち、誤っているのはどれ

a.平成26年4月以後も店内の商品に旧税率に基づく税込価格表示が残る場
合で、その旨の表示が店内のレジ周辺だけで行われている場合、誤認防止措
置がなされているとはいえない。
b.誤認防止措置は「目に付きやすい場所」に行う必要があり、小さくて文字が
読みづらい場合やレジ前のみにしか掲示していないなどにより、その商品の
選択の際に、その商品の価格が税込価格、税抜価格のどちらか分からない場
合などには、誤認防止措置がなされていることにはならない。
c.税抜価格である表示がなされているのが、商品カタログの申込用紙のみであ
る場合や、インターネットのウェブページにおける決済画面のみである場合
であっても、誤認防止措置がなされているといえる。

[答]
a. http://clap.mag2.com/hesouwraga?a

b. http://clap.mag2.com/hesouwraga?b

c. http://clap.mag2.com/hesouwraga?c

[前回の解答]
前回の正答はbです。

===================================
6.[編集後記]
===================================
どうも、法人税率引き下げの問題は、様々な面に影響しそうですね。実効税率
は、言ってしまえば、税額(外形標準含まず)/課税所得として算出されていま
す。今は復興特別法人税ありで約38%、復興特別法人税なしで約35%というと
ころです。これは企業にとっての重税感を図る指標としては不完全な面がある
ように思い始めています。やっぱり、税額(外形標準含む)/税前利益という見
方でもしないといけないのではないでしょうか?今の話、静観していると、赤
字企業課税強化、中小企業課税強化ということになってしまいそうで、ちょっ
と怖いなという印象をもっています。

新住所はこらち
http://www.expertslink.jp/

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士 紺野良一
*URL: http://www.expertslink.jp
 →決算・開示サポート、内部統制、会計に強い税理士をお求めならこちら
*E-mail: <info@expertslink.jp>
 転送はご自由に!
*解除はこちらから
 →http://expertslink-tax.jp/mailmagazine/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~