◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.344-2016.07.11
      
    ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンクの紺野です。日本の会計基準は、今、IFRS
で揺れ動いています。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場準備会
社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。これ
らのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理担当者の皆さん向けに、
出来る限り分かりやすくお伝えします。何らかの「気づき」をご提供すること
が出来れば幸いです。仕事の合間に軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は私どもの私見にもとづきます。このメールマガジン
の情報をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等
にご確認ください。もちろん、エキスパーツリンクでもまずは無料で検討させ
ていただきます。

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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[IFRS]国際会計基準(IFRS)に基づく四半期連結財務諸表の開示例の公表
2.[最新J-GAAP]消費税率引き上げ再延期が税効果にどう影響するのか?
3.[税務]調整対象固定資産と高額特定資産
4.[開示]リストリクテッドストックも個人情報不要
5.[編集後記]

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1.[IFRS]国際会計基準(IFRS)に基づく四半期連結財務諸表の開示例の公表
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金融庁は、平成28年7月8日、IFRSに基づく四半期開示例の改訂が行われま
した。

http://www.fsa.go.jp/news/28/sonota/20160708-1.html

開示例のポイントは、以下のとおりです。

・最新のIFRSに対応
 平成28年3月期までのIFRSの改訂を反映しています。

・IFRSの規程に基づく説明の充実
 表形式による開示例ごとに根拠となるIFRSの規定を明示するとともに、表
形式による開示例とIFRSの規定とを結びつける説明を行っています。

・IFRS任意適用企業の実際の開示を反映

参考になると思います。

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2.[最新J-GAAP]消費税率引き上げ再延期が税効果にどう影響するのか?
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週刊税務通信3412からお送りします。この6月の税効果実効税率の算出にあ
たり、ご留意ください。

ご承知のとおり、消費税率引き上げが再延期されました。

平成29年4月から
・法人住民税法人税割の税率引下げと地方法人税率の引上げ
・地方法人特別税の廃止と法人事業税(所得割)への復元
が行われることになっています。

これは、消費税率10%への引上げを前提とし、地方間の税収格差の是正を目的
としたものです。

ところが、その消費税率の引き上げが平成31年10月まで延期されましたので、
はしごを外された形になっているんですね。再度改正されるかどうかは未定な
んだそうです。元に戻るということもあるんですかね。

本来なら、これらを受けて、法人税割と事業税の税率を各都道府県が条例で決
定するはずだったわけですが、このような状況になってしまっていますので、
対応がわかれているんです。

ですから、6月に四半期や年度決算を迎える会社においては、各都道府県がど
のような対応をしているかを確認する必要があるわけですね。

例えば、東京都は改正を行いましたが、
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2016/05/20q5p101.htm

神奈川県は見送っています。

関係する自治体の動向をご確認ください。

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3.[税務]調整対象固定資産と高額特定資産
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調整対象固定資産とは、棚卸資産以外の資産で、建物、構築物、機械及び装置、
船舶、航空機、車両及び運搬具、工具、器具及び備品、鉱業権その他の資産で
消費税等を除いた税抜価格が100万円以上のものをいいます。

高額特定資産とは、1,000万円以上の棚卸資産又は調整対象固定資産をいいま
す。

これらの資産の取得に関して、消費税法ではいくつかの規制がなされています。

(調整対象固定資産の調整計算)
まず、調整対象固定資産の仕入を行うと、調整計算を行う必要がある場合があ
ります。それが以下の三つのケースです。

1) 課税売上割合が著しく変動した場合

2) 固定資産を課税業務用から非課税業務用に転用した場合

3) 固定資産を非課税業務用から課税業務用に転用した場合

1) 例えば、自動販売機事業などで課税売上を確保しつつ、期が終わる直前に
建物の課税仕入が行われた場合、当期は、全額控除できる場合(課税売上割
合が95%以上、かつ課税売上高が5億円以下)はもちろん、課税売上割合が高
いですので一括比例配分方式をとれば、還付申告を行うことができてしまい
ます。これに規制をかけるため、課税売上割合が著しく変動した場合には、
仕入が行われた課税期間だけではなく、その後3年間で調整を行うこととし
たものです。

このケースでは、

(仕入等の課税時期の課税売上割合-通算課税売上割合)
/(仕入等の課税時期の課税売上割合)≧50%
かつ、
(仕入等の課税時期の課税売上割合-通算課税売上割合)≧5%

である場合、

仕入に係る消費税額から以下の額を控除します。

調整対象基準税額×仕入等の課税時期の課税売上割合
   -調整対象基準税額×通算課税売上割合

ここで、
通算課税売上割合とは、仕入課税期間から第3年度の課税期間までの各課税期
間中の総売上高に占める課税売上高の割合をいいます。

調整対象基準税額とは、第3年度の課税期間の末日に保有している調整対象固
定資産の課税仕入れ等の消費税額をいいます。

つまり三年平均の課税売上割合でやり直すということですね。この調整計算
は、逆に課税売上割合が上がったときもあります。

2)個別対応方式によっている場合で、当初、調整対象固定資産を課税業務用とし
たにも関わらず、取得の日から3年以内に非課税業務用に転用した場合には、
転用をした日の属する課税期間の控除対象仕入税額から以下の額を控除しなけ
ればならないとされています。

取得の日から1年を経過する日まで      控除税額の全額
上記期間末日の翌日から1年を経過する日まで 控除税額の2/3相当額
上記期間末日の翌日から2年を経過する日まで 控除税額の1/3相当額

3)は2)の逆です。
 取得の日から1年を経過する日まで      控除税額の全額
 上記期間末日の翌日から1年を経過する日まで 控除税額の2/3相当額
 上記期間末日の翌日から2年を経過する日まで 控除税額の1/3相当額

を転用をした日の属する課税期間の控除対象仕入税額に加算することとされて
います。

(調整対象固定資産と課税事業者の関係)
・「消費税課税事業者選択届出書」を提出して課税事業者となる事業者が、そ
 の継続適用期間中に調整対象固定資産の仕入れ等を行い、かつ、その仕入れ
 等を行った日の属する課税期間の消費税の申告を一般課税で行う場合には、
 その調整対象固定資産の仕入れ等を行った日の属する課税期間の初日から3
 年間は、免税事業者となることはできず、簡易課税制度を適用して申告する
 こともできません。

・資本金1,000万円以上の新設法人についても、その基準期間がない課税期間
 中に調整対象固定資産の仕入れ等を行い、かつ、その仕入れ等を行った日の
 属する課税期間の消費税の申告を一般課税で行う場合には、その調整対象固
 定資産の仕入れ等を行った日の属する課税期間の初日から3年間は、免税事
 業者となることはできず、簡易課税制度を適用して申告することもできませ
 ん。

・新設法人が、課税売上高が5億円を超える者に支配されるものである場合に
 は、その基準期間がない課税期間について納税義務を免除しない「特定新規
 設立法人」の取扱いが創設されておりますので、「特定新規設立法人」が基
 準期間がない課税期間中に調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合につい
 ても、新設法人と同様に取り扱うことになっています。

(高額特定資産)
そしてさらに、平成28年度税制改正で新設されたのが、「高額特定資産」の取
扱いです。

高額特定資産(1,000万円以上の棚卸資産又は調整対象固定資産)の仕入れ等を
行った課税期間に一般課税で申告した場合には、その課税期間の初日から3年
が経過するまでは、事業者免税点制度及び簡易課税制度の適用はなく、一般課
税による申告が強制されます。

これは、調整対象固定資産では、棚卸資産の規制がかからなかったために、新
設されたものです。いたちごっこのようなことが続いているということですね。

以上、ご参考ください。

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4.[開示]リストリクテッドストックも個人情報不要
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リストリクテッドストックの開示において役員等の個人情報は不要となりまし
た。
http://www.fsa.go.jp/news/27/syouken/20160624-3.html

株式報酬として一定期間の譲渡制限が付された現物株式(いわゆるリストリク
テッド・ストック)の割り当てをする場合に、役員等に対する報酬の支給の一
種であることに鑑み、ストックオプションの付与と同様に、第三者割当の定義
から除外し、有価証券届出書における「第三者割当の場合の特記事項」の記載
を不要とする改正等を行うものです。

改正後の規定は、本年7月下旬以降に公布・施行する予定とのことです。

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5.[編集後記]
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うちのうさぎが病気になってしまいました。
見た目は全然元気ですし、食欲も今まで通りあるのですが、ある日突然、血尿
が出ていたので、すぐに動物病院に連れて行きました。結果は、卵巣と子宮が
肥大で、手術したほうがいいとのことでした。血尿は陰部が腫れているのが直
接の原因ですが、これも卵巣と子宮の肥大が原因だそうです。迷いはなく、手
術を予約してきました。もはや大事な家族ですからね。手術したほうがいいと
言われれば、やるしかありません。うさぎの雌の六割が子宮に障害がでるそう
ですが、心配ですね。今は毎日薬飲ませています。

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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