◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇vol.303-2015.09.14
      
   ☆☆☆ Weekly Accounting Journal ☆☆☆

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こんにちは、エキスパーツリンクの紺野です。日本の会計基準は、今、IFRS
で揺れ動いています。一方で税制も改正されており、上場会社及び上場準備会
社の決算・経理実務は今後も引き続き、目まぐるしく変化していきます。これ
らのエッセンスを、上場会社及び上場準備会社の経理担当者の皆さん向けに、
出来る限り分かりやすくお伝えします。何らかの「気づき」をご提供すること
が出来れば幸いです。仕事の合間に軽くどうぞ!

文中意見にわたる部分は私どもの私見にもとづきます。このメールマガジン
の情報をもとに実務に適用される場合には、監査法人さんや顧問税理士さん等
にご確認ください。もちろん、エキスパーツリンクでもまずは無料で検討させ
ていただきます。

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◆◇今週のCONTENTS◆◇
1.[最新J-GAAP]労働者派遣に対する対価の会計処理及び表示について
2.[税務]消費税軽減税率のゆくえ
3.[税務]伊吹元衆院議長は財務省案を一刀両断
4.[税務]災害に関する税務上の取扱いにいて
5.[税務]法人番号の「通知・公表」開始スケジュールについて
6.[編集後記]

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1.[最新J-GAAP] 労働者派遣に対する対価の会計処理及び表示について
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日本公認会計士協会のHPに表題の文書が掲載されました。
http://www.hp.jicpa.or.jp/ippan/jicpa_pr/news/post_1990.html

厚生労働大臣から、一般社団法人日本経済団体連合会、日本商工会議所及び全
国中小企業団体中央会に対し、労働者派遣に対する対価の会計処理及び表示に
ついて、要請がなされています。

これに関連して、

金融庁総務企画局長から、日本公認会計士協会に対して、「厚生労働省職業安
定局長からの要請について、日本公認会計士協会の会員に対して周知の依頼
(平成27年9月7日付け金総第6139号)」がありました。

で、その内容ですが、

現在、第189回通常国会において、いわゆる労働者派遣法の改正の審議が行わ
れている。
 ↓
この審議において、労働者派遣に対する対価の勘定科目について、例えば物件
費という科目が使われているのは、派遣労働者を物扱いしていることの表れで
あるとの派遣労働者の方々からの指摘が取れ上げられた。
 ↓
労働者派遣に対する対価の会計処理や表示を行う際に独立掲記する場合には、
適切な名称(例えば「人材派遣費」など)を使用するなど、労働者の派遣を受け
てその人材を活用しているという実態を適切に反映するように。

とのことです。

「物件費」という科目を使用しているという会社さんには、出会ったことはな
いような気がしますが、「物件費」という科目を使用している場合は、本来の
会計基準上も人材派遣費などの適切な名称を付して計上する必要があると思い
ます。ご確認ください。

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2.[税務]消費税軽減税率のゆくえ
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平成29年4月の消費税10%増税は予定通り行われるのでしょうか?

もうみなさんご承知と思いますけど、財務省案は、マイナンバーの個人番号カ
ードを使って酒を除く飲食料品を購入した金額の消費税のうち2%分を還付す
る仕組みです。

日経有料記事
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO91686690T10C15A9NN1000/

「今回の仕組みではマイナンバーの番号自体は使わない。マイナンバーを記載
した「個人番号カード」のICチップを経由して軽減税額をポイントの形で政
府のサーバーに送るだけ」

というんですが、何やらよくわからない言い回しですよね。
「カードは使うけど番号は使わない?」

番号を口に出したり、紙面に書いたり、入力したりしないという意味なんでし
ょうか?誰がいくら軽減されるかは把握されるわけですから、番号を使ってい
ることになるのでは?

そもそもカードを持ち歩くんですかね。毎日。これ始まってしまえば抵抗なく
持ち歩くことになるのかもしれませんが、どうも抵抗を感じるのは私だけでし
ょうか。

ひとり当たりの年間上限は4千円位が想定されているようですので、カード持
ち歩くのいやだとか、忘れちゃったとか、で結局還付手続きに至らない人も多
いのではないかと思いますね。どうでしょうか。

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3.[税務]伊吹元衆院議長は財務省案を一刀両断
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上述の財務省案ですが、伊吹文明元衆院議長は、「非常にみっともない案」
などと痛烈に批判しています。

理由は、食糧の最終消費は94兆円だそうで、その約90兆円の2%とすると1兆8
千億円。ところが、今回還付するのは、1人4000億円とすれば、1億3000万人
で5千数百億円。1兆いくらの差は何なんだ?ということのようです。

上限を設けたからということなわけですが、これについては、金持ちが豪遊し
たのも食料消費かねという反発を恐れて低く抑えてある、庶民も一生に一度高
級食材を買うケースもある、間接税直接税はそういうところも前提にしなきゃ
いけないのに、恣意的にいれている、ということですね。

また、最終段階で消費者だけにお金を返すから、各段階の人たちは10%で払わ
ないといけないということも問題にされています。

現実的なところで考えた案ということと思いますので、「非常にみっともない
」とは思いませんが、与党はどう対応されるのでしょうかね。

ただ、年間4千円と聞いてしまうと、安い~と思ってしまいますし、やはり
購入の際に10%を一度払うというのは、心理的に抵抗感があるのではないか
とは思いますね。

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4.[税務]災害に関する税務上の取扱いにいて
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近年、日本では本当に災害が多いですね。

2015年9月10日、11日の豪雨での浸水被害は、関東や東北など64の河川に上り、
浸水した住宅は確認されただけで1万2000戸を超えることそうです。

被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

こういう時、会計や税務に携わるものとしては、何かできないものか、ともど
かしくなるものですが、とりあえず、税務上の取扱いは災害に配慮したものは
以前からまとめられていますので、お伝えしておきます。

災害に関する主な税務上の取扱いについて
https://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/atsukai/

主なものだけ、記載しておきます。

法人税及び所得税共通
(1) 災害により滅失・損壊した資産等
法人の有する商品、店舗、事務所等の資産が災害により被害を受けた場合に、
その被災に伴い次のような損失又は費用が生じたときには、その損失又は費
用の額は損金の額に算入されます。
なお、事業を営む個人の有する事業用資産についても、同様となります。
・商品や原材料等の棚卸資産、店舗や事務所等の固定資産などの資産が災害
により滅失又は損壊した場合の損失の額
・損壊した資産の取壊し又は除去のための費用の額
・土砂その他の障害物の除去のための費用の額

(法人税法第22条第3項、所得税法第37条第1項、第51条第1項)

(2) 復旧のために支出する費用
 法人が、災害により被害を受けた固定資産(以下「被災資産」といいます。)
について支出する次のような費用に係る資本的支出と修繕費の区分について
は、次のとおりとなります。
・被災資産についてその原状を回復するための費用は、修繕費となります。
・被災資産の被災前の効用を維持するために行う補強工事、排水又は土砂崩
れの防止等のために支出する費用について、修繕費とする経理をしている
ときは、この処理が認められます。
・被災資産について支出する費用(1又は2に該当するものを除きます。)の額
のうち、資本的支出か修繕費か明らかでないものがある場合、その金額の
30%相当額を修繕費とし、残額を資本的支出とする経理をしているときは、
この処理が認められます。

なお、これらの取扱いは、事業を営む個人においても同様となります。

(法基通7-8-6、所基通37-11、37-12の2、37-14の2)

(注)法人が災害により被害を受けた製造設備に対して支出する修繕費用等に
ついて、企業会計上、適正な原価計算に基づいて原価外処理(費用処理)
をしているときは、税務上もこの処理が認められます。

なんか、それだけですか?という感じもしますが。ご留意ください。

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5.[税務]法人番号の「通知・公表」開始スケジュールについて
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マイナンバーの法人番号の方の「通知・公表」開始スケジュールについて国税
庁のホームページに掲載されましたのでお伝えしておきます。

http://www.nta.go.jp/mynumberinfo/houjinbangou/schedule.htm

(法施行及び公表)
・平成27年10月5日、行政手続における特定の個人を識別するための法人番号
の利用等に関する法律施行
・同日から、インターネット上に「国税庁法人番号公表サイト」を開設、基本
3情報(照合又は名称、本店又は主たる事務所の所在地、法人番号)を順次掲
載、公表

(法人番号指定通知書の発送等)
・設立登記法人については、10月22日(木)から11月25日(水)の間に都道府県単
位で7回に分けて発送予定、通知したものから順次公表予定、初回は10月26
日を予定
・国の機関・地方公共団体については、10月22日(木)の発送、10月26日(月)の
公表を予定
・設立登記のない法人及び人格のない社団等については、11月13日(金)に発送
する予定、公表については、設立登記のない法人は、11月17日(火)に行う予

・人格のない社団等は、あらかじめ代表者又は管理人の同意を得たもののみ公
表することになっているため、公表に同意する旨の書面(法人番号指定通知
書に同封する「法人番号等の公表同意書」)を国税庁において収受したもの
から順次公表する予定

この通知の送付先、差出人、記載事項などについて、上述のリンクに詳細に記
載されています。ご参考ください。

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6.[編集後記]
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2012年にエベレストに単独無酸素登頂にチャレンジし、8070メートル地点で
強風のため断念、下山途中に両手、両足、鼻が重度の凍傷となり、両手の指
9本を失った日本人の登山家をご存じでしょうか。右手親指のみを残し、全部
切断したそうです。
現在33歳のこの方は、現在また、ネパール側からの単独・無酸素登頂に挑戦
すべく、21日に日本を出発し、9月中旬から下旬ごろに登頂するそうです。
何がこの方をそうさせるのか、彼いわく、「人は成功と失敗という結果だけを
見がちですが、成功も失敗も超えた”成長とチャレンジすることの楽しさ”を
このエベレスト朝鮮から多くの人に伝えていきたいと思います」とのことです。
ちょっと壮絶すぎます。撤退、方向転換する勇気も必要なのではないか、と考
えたくもなりますが、決して逃げない姿勢を賞賛したい気持ちも出てきますね。
複雑です。
もちろん成功を望んでいますが、とにかく、成功しなくてもいいから、無事帰
ってきてほしいと思います。「成長」はするはずです。

公認会計士紺野良一事務所のHPを作りましたので、是非ご覧ください。

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*発行人: エキスパーツリンク
 公認会計士・税理士・公認内部監査人(CIA) 紺野良一
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